川崎重工業(7012)は、最新中型双発ヘリコプター「H145//BK117 D-3」の国内初号機(登録記号JA145C)をセントラルヘリコプターサービスに引き渡した。ドクターヘリや乗員訓練の機体として運用される予定で、8月20日に納入された。
D-3は、現行機BK117 D-2の改良型でフルフラットフロアを備えたキャビン、後部の観音開きカーゴドア、高高度でのホバリング性能の向上、低騒音化、最新アビオニクス搭載といった特長を継承。最新式の5枚ブレードによるメインローター・システムの採用などにより、D-2と比べて有効搭載重量が約150kg増え、整備期間を約50%短縮した。
BK117は川重と旧西ドイツのMBB(メッサーシュミット・ベルコウ・ブローム、現エアバス・ヘリコプターズ・ドイツ)が共同開発し、1982年に国産ヘリとして初の型式証明を取得。1983年に初号機を納入した。
8月23日時点で、川重の納入分は182機。エアバスヘリ納入分を合わせると、世界で1600機以上が引き渡されており、ドクターヘリ、人員や物資輸送、警察、消防、防災、報道などの分野で運用されている。
関連リンク
BK117-D3型の紹介(川重)
川崎重工業
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・川崎重工、BK117 D-3の型式証明取得 日本で飛行可能に(21年6月5日)
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・川重、朝日航洋からBK117 D-3初受注(20年11月24日)
・川重、BK117 D-3受注 警察庁とミネベアミツミ現地法人から(20年6月18日)