エアライン, 空港 — 2021年8月7日 09:30 JST

成田の航空科学博物館、館内を抗菌コーティング　JGSが受託

共有する:

　成田空港に隣接する航空科学博物館は8月6日、館内の抗ウイルス・抗菌コーティングを実施した。日本航空（JAL/JL、9201）のグループ会社でグラハン業務を担うJALグランドサービス（JGS）が受託し、閉館後の午後5時半すぎから手すりなどに抗ウイルス・抗菌剤をスタッフが吹き付けた。

航空科学博物館の館内で抗ウイルス・抗菌剤を手すりに吹き付けてコーティングするJGSのスタッフ＝21年8月6日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　航空科学博物館の郡司文夫館長によると、これまでも公益財団法人日本博物館協会のガイドラインに従って新型コロナウイルス感染症（COVID-19）対策を実施してきたが、来館者により安心してもらおうとJGSに作業を委託したという。

　JGSは、これまでJALグループが運航する飛行機の機内や空港のカウンター、ステップ車（タラップ車）などに抗ウイルス・抗菌剤を吹き付けてコーティングを実施してきたが、7月に全国の空港や機内での作業が完了。現在はグループ外の公共施設などに営業活動を進めており、JGSの成田支店では同館が初の空港外での作業となった。

　コーティング済みのエリアには、SIAA（抗菌製品技術協議会）の認証マークが貼り付けられた。

　同支店の奥村亮介さんは、館内の作業は展示品などデリケートなものが多いことに気を遣ったという。「自治体や学校、幼稚園などに提案しており、地域に安全を提供していきたい」と話した。

　航空科学博物館は、日本初の航空専門博物館として1989年8月1日にオープン。昨年は新型コロナの影響で約2カ月休館する事態となり、入館料などの売上がほぼゼロになったことから、クラウドファンディングによる資金調達を実施した。郡司館長によると、7月も来館者数は例年を大きく下回ったといい、コロナ対策を強化することで来館につなげていきたいという。

＊写真は10枚。