セブン&アイグループのセブンカルチャーネットワーク(千代田区)は7月31日、全日本空輸(ANA/NH)のエアバスA380型機「FLYING HONU(フライング・ホヌ)」による遊覧飛行を成田空港発着で実施した。エコノミークラス全席を先着順で販売し完売した。
FLYING HONUは「空飛ぶウミガメ」を意味し、ANAが成田-ホノルル線に投入しているが、現在は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で定期便の運航から離脱している。A380は総2階建ての超大型機で、座席数は4クラス520席。ファーストクラスが8席、ビジネスクラスが56席、プレミアムエコノミーが73席、エコノミーが383席で、エコノミークラスが1階、残りの上級クラスは2階となる。
今回のチャーターは、セブン&アイグループで電子マネー「nanaco」を手掛けるセブン・カードサービス(千代田区)が2階のファーストとビジネス、プレミアムエコノミーを抽選でプレゼントするキャンペーンを展開。1階のエコノミーをセブンカルチャーネットワークが先着販売した。
ANAのA380はANAグループが遊覧飛行を販売しているが、これまでにANAファンによるチャーターなど、グループ外で受託販売する企画も行われている。ANAの遊覧飛行は抽選販売だが、セブンカルチャーネットワークはエコノミークラスを初めて先着順で販売した。
8月はANAによる成田発着チャーターのほか、成田-ホノルル線の定期便にも投入。成田発を9日と13日、ホノルル発を10日と14日に運航し、2020年3月25日の成田着を最後に中断して以来1年4カ月ぶりに投入する。
9月には発着地が異なるチャーターを初開催。成田-札幌(新千歳)間と成田-那覇間のチャーターを、それぞれ2泊3日のツアーで開催する。また、新千歳発着と那覇発着の遊覧飛行も実施し、那覇発着はユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界自然遺産に登録が決まった鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄島北部と西表島の4地域上空を飛ぶ。
ANAを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は3機のA380を発注しており、2機を受領済み。全機にハワイの空と海、夕陽をイメージした特別塗装を施しており、初号機が青(ANAブルー)、2号機が深緑(エメラルドグリーン)、3号機(JA383A)がオレンジ(サンセットオレンジ)と1機ごとに色が異なる。機首の表情も、正面を見る初号機、ほほ笑む2号機、まつげを描いた3号機と違いがある。
仏トゥールーズにF-WWALとして駐機中の3号機は、2020年10月30日にエアバスから書類上は引き渡されており、現在の予定では10月ごろの正式受領を見込んでいる。
*写真は8枚。
関連リンク
ANA FLYING HONU チャーターフライト(セブンカルチャーネットワーク)
全日本空輸
1階席は先着順、2階席は抽選
・ANA A380チャーター、エコノミー全席先着販売 セブン子会社(21年5月17日)
・nanaco会員向けA380遊覧飛行 7月運航、セブンがキャンペーン(21年5月13日)
8月
・ANA、成田-ホノルルA380再投入 1年4カ月ぶり、8月に2往復(21年6月1日)
・ANA、A380夏休みチャーター8月に7回 子供向け機内食も(21年7月1日)
9月
・ANA、A380で初の成田-新千歳・那覇チャーター 新千歳遊覧も(21年7月26日)
・ANA、A380で沖縄・奄美上空飛ぶチャーター 世界自然遺産記念(21年7月28日)
・ANAのA380、新千歳でも遊覧飛行 9月に実施(21年7月26日)
写真特集・ANA A380 FLYING HONUの機内
(1)個室ファーストクラスでプライバシー確保(19年5月21日)
(2)ペアシートもあるビジネスクラス(19年5月22日)
(3)2階後方にゆったりプレエコ(19年5月23日)
(4)カウチシートもあるエコノミー(19年5月24日)
3号機
・ANA、A380の3号機受領へ 10月内納入も日本飛来は未定(20年10月22日)
・ANA、オレンジのA380お披露目 空飛ぶウミガメ3号機、ハンブルクでロールアウト(20年1月24日)
ホノルル空撮 初号機と2号機の2機並び
・【空撮】空飛ぶウミガメ、ホノルルに2機揃い踏み ANAのA380、週10往復に(19年7月3日)
4K動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
・【4K】ANA A380 成田離陸 Early Christmas Flight