全日本空輸(ANA/NH)は7月15日、成田空港発の国際線で顔認証技術を用いた“顔パス”の搭乗手続き「Face Express(フェイスエクスプレス)」を、19日から始めると発表した。搭乗券とパスポートを保安検査場などで提示する必要がなくなり、接触機会の少ない搭乗手続きを実現できる。
*本運用初日の記事はこちら。
Face Expressは、空港の保安検査場の入口などに日本電気(NEC、6701)の顔認証システムを導入した機器を設置。係員が搭乗券とパスポートを目視で確認せずに通過できる。
利用者が自動手荷物預け機で顔写真とパスポート情報、搭乗券情報をひも付けると、認証システムに情報が一時的に格納される。保安検査場の入口や搭乗口などで、歩きながら撮影した顔写真を認証システムの情報と照合して本人確認する。
手荷物の預け入れ以降、保安検査や搭乗口で搭乗券とパスポートを提示する必要がなくなり、接触リスクの軽減にもつながることから、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止策としても位置づけている。
19日からの対象便は、成田発メキシコシティ行きNH180便。顔認証は、成田第1ターミナルCゾーンの自動手荷物預け機と保安検査場の中央入口、51-57A搭乗口が対応している。
顔認証技術を使った搭乗手続きは、航空会社などが加盟するIATA(国際航空運送協会)が推進する旅客搭乗手続きの自動化プロジェクト「Fast Travel(ファストトラベル)」のひとつで、「OneID(ワンアイディー)」と呼ばれている。成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は、顔パスで搭乗できることが利用者に伝わるよう、OneIDに「Face Express」と愛称を付けてロゴも用意し、成田と羽田に導入した。
成田では、ANAと日本航空(JAL/JL、9201)の2社が4月から実証実験を行っており、JALも19日から本運用に入る。JALはチェックイン時も顔認証に使う写真を登録できる。ANAによると、羽田への導入も検討しているという。
関連リンク
Face Express(成田国際空港)
成田空港
全日本空輸
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