エアライン — 2021年6月14日 18:59 JST

JALもワクチン職域接種 羽田でパイロットとCAから、週内に地上係員も

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 日本航空(JAL/JL、9201)は6月14日、新型コロナワクチンの職域接種を羽田空港で始めた。国際線に乗務する機会があるパイロットや客室乗務員を中心に始め、週内に国際線を担当する地上係員にも拡大を予定している。

羽田空港で新型コロナワクチンの職域接種を受けるJAL客室乗務員の高山瑛美さん=21年6月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JAL健康管理部の大海尚美部長=21年6月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 職域接種の対象はグループ社員約3万6000人で、羽田空港第1ターミナルの会議室で実施。ワクチンは武田/モデルナ製を使用する。当初は21日に開始予定だったが、1週間前倒しした。JALで職域接種を統括する健康管理部の大海尚美部長は、「冷凍庫などの準備ができたので、1日でも早めようと前倒しした」と話す。

 初日の14日は、運用を確認するためパイロットと客室乗務員合わせて190人の接種にとどめたが、週内に300人まで拡大し、対象職種を地上係員にも広げる。その後は1日最大960人に接種できるようにする。大海部長によると、14日時点で設備は960人に接種できる状態になっており、状況を見ながら人数を増やしていくという。

 接種会場には、1日あたり医師4人が常駐し、看護師は注射する4人を含めて12人、受付や誘導など会場運営スタッフが12人の体制。産業医やJAL所属の看護師、健康診断の委託先の医師や看護師が携わる。

 14日に接種した客室責任者の資格を持つ客室乗務員、高山瑛美さんは「こんなに早く接種できてありがたい。お客様も客室乗務員が接種していると安心していただけ、私たちも自信を持って乗務できる」と話した。

 国際線の運航にかかわるパイロットや客室乗務員、地上係員の接種が始まった後は、同じく国際線を担当する機会のある整備士や、貨物の搭降載などを担うグランドハンドリングスタッフ、グループ会社の乗務員などに拡大していく。

 職域接種は、職場や大学などの学校を含む職域単位でワクチンを接種するもの。JALは受付初日の8日に政府へ申請した。「準備は慌ただしかったが、医療行為なので慎重に進めた」(大海部長)という。

 全日本空輸(ANA/NH)も、13日からグループ社員約4万6500人を対象に、羽田空港の会議室で始めている。13日の接種は50人で、本格接種を始めた14日からは1日100人、21日からは同300人が接種する計画で、国際線に乗務する機会のあるパイロットや客室乗務員合わせて約1万人を優先し、その後対象職種を広げる。

*ANAの職域接種はこちら

羽田空港で新型コロナワクチンの職域接種を受けたJAL客室乗務員の高山瑛美さん(左)=21年6月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALが羽田空港内に設けた新型コロナワクチン職域接種会場の受付=21年6月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALが羽田空港内に設けた新型コロナワクチン職域接種会場=21年6月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALが羽田空港内に設けた新型コロナワクチン職域接種会場=21年6月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALが羽田空港内に設けた新型コロナワクチン職域接種会場=21年6月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関連リンク
職域接種に関するお知らせ(厚生労働省)
日本航空

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