日本からハワイへの渡航が厳しい中、ハワイアン航空(HAL/HA)は自宅などでハワイ気分を味わってもらおうと、機内で提供しているマウイ島のクラフトビール(地ビール)「マウイブリューイング」とのキャンペーン「Pau Hana in Maui (パウ ハナ イン マウイ)を6月から始めた。アンケートに答えると航空券やウクレレなどが当たり、SNSでは機内で今後提供して欲しいビールの人気投票も行う。
ハワイアン航空は、マウイブリューイングのビールを2015年から機内で提供。現在はラガービール「ビキニブロンドラガー(Bikini Blonde Lager)」を用意している。キャンペーンに用いた「Pau Hana」は、ハワイ語で「仕事の後の楽しみ」などの意味で使われ、仕事の後にマウイのビールを楽しんでもらう。アンケートは旅行に関するもので、抽選でハワイアン航空の日本発マウイ行き往復航空券が1組2人、コアロハ製ウクレレが1人、マウイブリューイングとハワイアン航空のロゴグッズセットが5人に当たる。期間は6月30日まで。
また、ハワイアン航空の機内で飲みたいビールをSNSで投稿してもらう人気投票も開催。IPAの「ビッグスウェルIPA(BIG SWELL IPA)」、ピルスナーの「パウハナピルスナー(PAU HANA PILSNER)」、マウイ産パイナップルを使った「パイナップルマナウィート(PINEAPPLE MANA WHEAT)」の3種類の中から、ハワイアン航空のTwitterやFacebook、Instagramで投稿してもらう。
マウイブリューイングは、日本では米国のクラフトビールに特化した輸入業者のナガノトレーディング(横浜市中区)が2007年から扱っている。今回のキャンペーンでは、同社が横浜と関内、品川で展開する店舗「アンテナアメリカ」で、味付けにマウイブリューイングのビールを使った3つのメニュー、「ハワイアンバーガー」「ガーリックシュリンプタコス」「ハワイアンウィング」を提供。ハワイ料理を通じてハワイ気分を味わってもらい、今後の渡航需要につなげる。
ハワイアン航空の宍戸隆哉日本支社長によると、現在日本からハワイへ向かう人の多くは、現地に家を持っているなど長期滞在できる人だという。「普段は夏にハワイへ渡航する方が増えるが今年は至っていない。一人でも多くの方にハワイを感じてもらえれば」と、キャンペーンの狙いを語った。
ハワイ州は日本からの渡航者に対し、出国前72時間以内に州指定の医療機関で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査を受け、陰性証明書を提示することで、ハワイ到着後10日間の自己隔離(自主検疫)を免除する「事前検査プログラム(Pre-travel Testing Program)」を実施している。ハワイ州観光局によると、ハワイ州で新型コロナウイルスのワクチン接種を終えた人は全体の53%だという。
一方、日本に帰国時には14日間の自己隔離が必要。ワクチン接種率向上など、今後の自己隔離緩和が観光需要回復に不可欠な状況になっている。
関連リンク
Pau Hana in Maui
Hawaiian Airlines
ハワイアン航空
Maui Brewing Company
Antenna America
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