エアバス, 機体 — 2021年5月22日 12:37 JST

エアバス、仏サンテロイ工場100周年 デヴォアティーヌが起源、チタン加工に強み

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 エアバスは現地時間5月21日、仏トゥールーズのサンテロイ(Saint Eloi)工場が100周年を迎えたと発表した。同社によると、チタン加工では欧州有数の工場だという。

サンテロイ工場最初の従業員(エアバス提供)

 同工場では、エアバスが製造する全民間機のエンジンパイロンの設計や製造、組立、試験、チタン製エンジンナセル部品の開発と製造を専門に行っている。

 製造されたエンジンパイロンは、トゥールーズと独ハンブルグ、米アラバマ州モビール、中国・天津の世界4カ所にある最終組立工場へ送られる。最初の金属切断から完成品の出荷まで、パイロンの製造工程をすべて担っており、1969年にエアバス初の航空機であるA300が発表されて以来、サンテロイ工場では約2万7000基のパイロンが製造された。

 パイロンは、高い強度と-50度から600度までの温度耐性が要求されるため、主にチタンで製造される。サンテロイ工場はチタン加工を特に得意としているという。

 従業員は約1000人で、面積は約7万5000平方メートル。フランスにかつて存在した航空機メーカー、デヴォアティーヌを創立した仏航空業界のパイオニアであるエミール・デヴォアティーヌ(Emile Dewoitine)が、1921年にリジッドウイングを製造したことが工場のルーツとなっている。英仏共同開発の超音速旅客機コンコルドの製造にも参画した。

サンテロイ工場のA330用エンジンパイロン製造ライン=PHOTO: H. Gousse, master films/Airbus

サンテロイ工場のチタン用3Dプリンター=PHOTO: A. Doumenjou, master films/Airbus

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