全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は5月19日、環境などのサステナビリティ(持続可能性)に関する目標連動型債券「サステナビリティ・リンク・ボンド」を、6月をめどに100億円分発行すると発表した。発行年限は5年で、調達した資金は設備投資や運転資金、借入金の返済などに充てる。中期経営戦略で掲げるESG(環境・社会・企業統治)経営を進めるため、発行時の設定目標4項目のうち2項目以上が未達の場合、環境団体などに寄付するという。
「SPTs(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)」と呼ばれる目標を設定。借入条件と目標達成度を連携させることで、環境や社会的責任、コーポレートガバナンス(企業統治)に配慮したESG経営を進める。
設定した4つの目標は、ESG関連指数の構成銘柄に選定されることなどで、(1)DJSI WorldおよびDJSI Asia Pacificの構成銘柄に選定、(2)FTSE4Good Indexの構成銘柄に選定、(3)MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数の構成銘柄に選定、(4)CDP「A」以上の評価取得。これらのうち、2023年3月末時点で2つ以上が未達の場合は寄付金を支払う。
関連リンク
全日本空輸
・ANA、発行可能株数を倍増 10.2億株に(21年5月19日)
・ANA、機材を8%削減 22年度末は最大280機(21年5月2日)
・ANAの21年3月期、過去最大の最終赤字4046億円 今期は35億円黒字想定(21年4月30日)
・野村証券、ANAHD株の持ち分低下6.35%に(21年1月21日)
・ANA、公募増資で最大3052億円調達 新株2286円(20年12月7日)