エアライン, ボーイング, 機体 — 2021年5月18日 11:39 JST

ANAの737-700、元ゴールドジェット2号機が売却先へ 6月で全機退役

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 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のANAウイングス(AKX/EH)が運航していたボーイング737-700型機の2号機(登録記号JA02AN)が5月18日午前、羽田空港から米国の売却先への経由地となるアラスカ州アンカレッジへ向かった。6月に全機退役する計画で、残りは2機となった。

羽田空港C滑走路を離陸するANAの737-700 2号機=21年5月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ゴールドジェットとして登場した737-700(ANAの資料から)

 2号機は2006年1月に引き渡され、最後の商業運航は今月8日の宮崎発羽田行きNH614便となった。18日は売却先へ向かうフェリーフライト(回航便)のEH5671便として午前10時15分に出発し、羽田空港のC滑走路(RWY34R)を同28分に離陸。アンカレッジ経由でカリフォルニア州ヴィクターヴィルのサザン・カリフォルニア・ロジスティクス空港へ向かう。

 737-700は、持株会社化する前の全日本空輸(ANA/NH)が2003年6月に18機発注。2005年11月から導入を開始し、2008年4月に完納となった。初号機(JA01AN)と2号機は金色塗装の「ゴールドジェット」で、中部空港(セントレア)を拠点とし運航していたことから、名古屋城の「金鯱」にちなんで金色となった。

 座席数は、2クラス120席(プレミアムクラス8席、普通席112席)。2006年1月からは国際線にも投入し、国内線と国際線の兼用機として運航してきた。退役済みの初号機はANAHDが出資するエア・ドゥ(ADO/HD)へリースされた際に1クラス144席仕様となり、返却後も退役までこの仕様のまま運航していた。737-700を運航するANAウイングスは、グループで地方路線を担っている。

 18機のうち2機は航続距離延長型の737-700ERで、世界初導入。「ANA BusinessJet(ANAビジネスジェット)」と命名され、座席数は最初に導入したJA10ANが2クラス48席(ビジネス24席、エコノミー24席)、2機目のJA13ANは世界でも珍しい全席ビジネスクラス(38席)で、成田-ムンバイ線などの国際線を飛んでいたが、2016年3月に2機とも退役。2007年3月の就航から9年で退役と、20年は飛ぶ旅客機の中では短命だった。

 最初に売却先へフェリーされた機体はJA10ANで、2016年5月9日に行われた。また、初号機は2020年12月8日にフェリーされている。最後まで残ったのはJA05ANとJA06ANの2機で、ともに全機退役となる6月まで運航を続ける。2機の機首両サイドには、退役記念デカールが貼り付けられ、デザインにはゴールドジェットにちなんだ金色のリボンを取り入れた。

羽田空港C滑走路を離陸するANAの737-700 2号機=21年5月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港C滑走路を離陸するANAの737-700 2号機=21年5月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を離陸し売却先へ向かうANAの737-700 2号機=21年5月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田空港を離陸し売却先へ向かうANAの737-700 2号機=21年5月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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