日本政策投資銀行(DBJ)が筆頭株主のエア・ドゥ(ADO/HD)とソラシドエア(SNJ/6J)が、共同持ち株会社の設立を検討していることが5月13日にわかった。日本経済新聞が同日報じ、両社は「現時点で決まっていることはない」とコメントした。関係者によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が出る前から両社が資本提携する可能性を探っていたものの、需要が旺盛だったことから具体化が先延ばしになっていたが、コロナ影響が長期化していることもあり、検討に入った。
*正式発表の記事はこちら [1]。

持ち株会社の設立を検討するエア・ドゥ(手前)とソラシドエア=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
—記事の概要—
・スリム化や融資も視野
・エア・ドゥ
・ソラシドエア
スリム化や融資も視野
エア・ドゥは北海道札幌市、ソラシドは宮崎県宮崎市に本社を置くが、いずれもパイロットや客室乗務員など運航に携わる社員は羽田空港を拠点にしている。持ち株会社化により、間接部門のスリム化や燃料など資材調達の共通化を進め、コストを削減する狙いがある。

3月に羽田-那覇線を開設したソラシドエア=21年3月28日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire
両社の筆頭株主であるDBJは、エア・ドゥに32.49%、ソラシドに19.24%出資。第2位の株主はエア・ドゥが全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)で13.61%、ソラシドは宮崎交通とANAHDが17.03%ずつ出資している。社長はエア・ドゥの草野晋氏、ソラシドの髙橋宏輔氏ともにDBJ出身で、両社ともANAとコードシェアを実施している。
共同持ち株会社化で経営基盤を強化することにより、DBJに