日本航空(JAL/JL、9201)として51機目となるボーイング787-9型機(登録記号JA882J / LN1059 / MSN66515)が4月24日午後、羽田空港に到着した。22日に成田へ到着した50号機とほぼ同時期に製造された機体で、国際線に投入される見通し。
51号機はフェリーフライト(回航便)のJL8102便として、ボーイングのエバレット工場に隣接するシアトル近郊のペインフィールド空港を現地時間23日午後2時3分に出発し、同25分に離陸。羽田には24日午後3時31分にA滑走路(RWY16R)へ着陸し、同34分に212番スポット(駐機場)へ到着した。
ほぼ同時期に製造され、22日に到着した50号機(JA881J/1057/66514)と同じく国際線機材で、座席数は3クラス195席(ビジネス44席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー116席)。長距離線を中心に投入しているE71仕様で、ビジネスクラスのシートはスタッガード配列の「JAL SKY SUITE」となる。JALの787のエンジンは、すべてGE製GEnx-1Bを採用している。
50号機はボーイングが999番目に引き渡した787となったが、JALによると51号機は1000機目ではないという。51号機の受領で、JALの787は標準型の787-8が29機と長胴型の787-9が22機となった。787-8のうち初号機(JA825J)と2号機(JA822J)の2機は、JALが100%出資する中長距離国際線LCCのZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)にリースされている。また、787-8の国内線仕様機4機を除くと、すべて国際線機材となる。
JALでは今後、ZIPAIRが運航する787の新造機を受領していく見通しで、JAL本体が運航する787については計画を明らかにしていない。ZIPAIRは年2機程度ずつ増やしていく計画で、5年間で10機体制を目指す。新造機とJALからのリース機の比率は今後詰める。
ボーイングの受注リストによると、3月末時点でキャンセル分を含む787の総受注は1886機で、787-8が656機、787-9が1015機、超長胴型の787-10が215機。引き渡し済みの機体は994機で、787-8が375機、787-9が558機、787-10が61機となっており、受注残は495機。このうち、787-8が41機、787-9が328機、787-10が126機と787-9がもっとも多い。
受注残の787-9の中で、発注主を明かしていない匿名顧客の機体は39機あり、JALと同じGEnxを選定しているのは34機だった。
関連リンク
日本航空
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