ボーイング737 MAXのコックピットで、新たに電気系統の不具合が2カ所ある可能性があることがわかり、航空専門紙Aviation Weekが報じた後、ブルームバーグやロイター通信も報じた。ボーイングはコメントを控えた。

737 MAX のコックピット(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

737 MAX(資料写真)=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ボーイングは4月9日に、電気系統の問題が737 MAXの製造時に起きた可能性があるとして、運航する16社に一時的に運航を停止するよう勧告した。今回の不具合はこれとは別のもので、コックピット内2カ所の電気系統の改修が必要になると報じられている。
いずれも2度の墜落原因となった失速防止システム「MCAS(操縦特性向上システム)」とは無関係とみられる。
ボーイングは今年に入り、737 MAXを1月に21機、2月に18機、3月に19機引き渡しているが、報道によると不具合発覚以降は納入を中断している。
また、ボーイングは改修手順を示す「サービスブリテン(SB)」の承認をFAA(米国連邦航空局)から得るため、対象となる機体のコックピットの配線に十分なグランドを取ることに重点を置いて作業を進めている。
関連リンク
Boeing [1]
ボーイング・ジャパン [2]
電気系統の不具合
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各国の再開承認
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