エアライン, 官公庁 — 2021年4月7日 10:50 JST

シンガポール政府、IATAトラベルパス採用 5月から入国審査、アプリでPCR検査結果共有

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 IATA(国際航空運送協会)は現地時間4月6日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査結果などを確認できるスマートフォン用デジタル証明書アプリ「IATAトラベルパス(IATA Travel Pass)」を、シンガポール政府が採用したと発表した。5月1日から入国審査で使用し、渡航者が出発前に行ったPCR検査結果を共有する。

IATAトラベルパスのイメージ(IATA提供)

 IATAトラベルパスは現在開発中で、世界の航空会社23社が実用化に向けて参加。日本では全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)が参画しており、JALが5月下旬から試験導入、ANAは6月末までに実証実験を予定している。シンガポールでは、シンガポール航空(SIA/SQ)が実証実験を行った。

 利用者がIATAトラベルパスのアプリでパスポート情報を読み取り、顔認証で本人確認後、新型コロナウイルスの検査結果やワクチン接種記録を管理する。アプリには各国の入国要件が反映され、利用者が最新情報を閲覧できるほか、航空会社も利用者の渡航資格を確認できるようになる。

 IATAのウィリー・ウォルシュ事務総長は、「シンガポールのような航空業界のリーダーが、IATAトラベルパスを認めてくれたことは非常に重要だ。検証された旅行健康証明書を政府に提供することで、航空業界の再出発のための重要なツールとなることを目指している。われわれの共同作業が成功すれば、他国が追従するモデルになるだろう」との声明を発表した。

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IATA Travel Pass Initiative
IATA

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