航空機の整備や販売などを手掛ける米C&L Aviation Group(C&Lアビエーション・グループ)傘下のC&L Aerospace(C&Lエアロスペース)は現地時間4月5日、北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)とサーブ340B型機全3機の購入契約を締結したと発表した。スペアパーツ供給用として、今月から2022年1月までに受領する。
HACは札幌の丘珠空港を拠点とする日本航空(JAL/JL、9201)のグループ会社で、1998年の就航時から運航しているサーブ340B(1クラス36席)を順次退役させている。初の退役機となった3号機(登録記号JA03HC)は2020年12月29日にラストフライトを終えた。今後は初号機(JA01HC)が夏ごろ、2号機(JA02HC)が秋ごろに退役する見通しで、日本の航空会社が運航するサーブ340Bはすべて姿を消す。後継機はATR製ATR42-600型機(1クラス48席)で、同数の3機を導入する。
C&Lは米国北東部のメイン州バンゴーに本社を置き、MRO(整備・修理・分解点検)事業ではサーブ340BやATR42/72、CRJ200/700、ERJ135/145などを扱っている。同社によると、サーブ340BのMRO施設では世界最大級だという。今回のHAC機購入により、同型機を運航する航空会社にスペアパーツを供給する。
同じくJALグループで鹿児島空港を拠点とし、HACのサーブを整備してきた日本エアコミューター(JAC/JC)とも、C&Lは今年初めにJACのサーブ340Bを10機購入する契約を結んでいる。
関連リンク
C&L Aviation Group
北海道エアシステム
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