中部空港(セントレア)を運営する中部国際空港会社は3月17日、顧客情報の一部が流出したと発表した。訪日客向けのアンケートの誤設定によるもので、外国人からの回答内容が最大46件流出した可能性があるとしている。同社によると、現時点で悪用の形跡は確認できていないという。
同社は3月12日午後7時ごろ、公式のフェイスブック(Facebook)アカウントで、訪日客の観光動向を調査する目的でアンケートを実施。名前やメールアドレスのほか、訪日の有無や回数、訪問都市などを尋ね、英語のほか、中国語のうち台湾や香港で使用される繁体字の2言語で展開した。
その後、同社が観光情報を発信する別のフェイスブックアカウントでも、同様のアンケートを展開。16日午後9時ごろから、英語と繁体字に加え、韓国語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語の計6言語8アカウントで開始した。その際、アンケートフォーム開設の作業時に誤ったリンクを設定し、公式アカウントで集計したデータが閲覧できる状態になっていた。
リンクの誤設定は同日午後10時30分ごろに発覚。利用者からアンケートに回答できない上にデータが公開されている、との報告があった。アンケートフォームはすべてのアカウントから削除し、同日午後11時までにデータを閲覧できないようにした。
今回のリンク誤設定により、公式アカウントで集計した英語6件、繁体字40件の計46件のデータが流出した可能性があるという。同社では回答者に対し、事実を早急に説明するとしている。
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