仙台空港で3月10日、東日本大震災から10年を前に横田基地所属の米空軍太平洋音楽隊の隊員で構成する金管五重奏団「パシフィックブラス」が復興祈念ミニコンサートをターミナル1階イベントステージで開いた。
在日米軍と自衛隊による被災地支援活動「トモダチ作戦」では、のべ3500人の米兵が復旧作業にあたり、仙台空港でも運航再開に向けて尽力。発災から1カ月後の4月11日に、2日後の運航再開を待たずに撤収した。
太平洋音楽隊は震災から10年を迎えるにあたり、東北各地で復興祈念演奏をしており、復興で重要な役割を果たした仙台空港も会場に選んだ。パシフィックブラスはトランペット2人とホルン1人、トロンボーン2人(1人はバストロンボーン)の5人編成で、ジョン・ウィリアムズ作曲の「オリンピック・ファンファーレ」や、NHKの復興支援ソング「花は咲く」などを披露した。
仙台空港では10日のミニコンサートのほか、震災10年のメモリアルプロジェクトとして、震災で被災し修復されたグランドピアノを「復興空港ピアノ」として1階センタープラザに12日まで設置。2階のイベントスペースには、311個の絵灯籠を並べて「3.11絆」の文字を描き、ターミナル各所には空港内の事業者から寄せられた国内外からの復興支援に対する感謝メッセージを展示している。
11日は、就航航空会社による出発便の合同見送りが行われ、到着客を宮城県の観光PRキャラクター「むすび丸」が出迎える。発災時刻の午後2時46分には、館内の全員が黙祷を捧げる。
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