空港 — 2021年2月25日 23:53 JST

神戸空港、滑走路舗装改修の再工事 仕様満たさず

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 神戸空港を運営する関西エアポート神戸(KAP神戸)は2月25日、滑走路舗装改修工事の工期を延長し、再工事を行うと発表した。工事エリアの一部に同社の仕様を満たしていないところがあった。航空機の安全運航に支障はないものの、滑走路の劣化が早まるなど長期的な耐久性が劣る可能性があるという。

滑走路舗装改修工事が再工事となる神戸空港=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 工事内容は、滑走路全域を対象とした勾配修正を含む表層舗装の改修工事。2020年3月から今年5月までの工期を当初予定しており、施工者は東亜道路工業(東京・港区)となっている。KAP神戸によると、一部エリアのアスファルト混合物が指定の仕様を満たしておらず、密度が指定値よりも小さいことが判明した。

 アスファルト混合物の納品元である製造プラント3カ所のうち、1カ所から2020年9-12月に出荷されたアスファルト混合物の材料の一部に、KAP神戸が承諾した物とは異なる材料が使用されていたことが原因だと確認された。一方、滑走路の舗装に関する数値基準上の違反はなかった。

 社外の専門家からは、滑走路の短期的な運用は問題がないものの、長期的な耐久性の観点から、できるだけ早期に再工事すべきで、通常の場面点検時に路面状態を確認するよう指摘を受けたという。再工事による工期は、現在調整中となっている。

 神戸空港は、2018年4月1日に民営化。神戸市に所有権を残したまま運営権を売却する「コンセッション方式」で実施しており、空港用地と施設は市が継続所有し、滑走路の運営と維持・管理の航空系事業と、ターミナルビル運営と維持・管理の非航空系事業をKAP神戸が担う。KAP神戸は神戸空港を運営する特別目的会社(SPC)で、関西空港と伊丹空港を運営している関西エアポート(KAP)が100%出資している。

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