客室乗務員など運航に携わる日本航空(JAL/JL、9201)の社員が、2020年4月から新制服を着用してまもなく1年。同年夏に開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックを視野に入れ、2013年6月以来のリニューアルとなったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で大量減便や運休を余儀なくされた1年だった。
11代目となった客室乗務員の制服は、女性用はワンピースに加えてパンツスタイルを初採用。これまでの10代目制服の良さを継承しつつ、動きやすさや快適性を向上しながら、新しいデザインを取り入れた。客室乗務員と地上係員の新制服は、ファッションブランド「EZUMi」のデザイナーで、クリエイティブディレクターの江角泰俊さんがデザインした。
一方、機材は制服に先立つ2019年からエアバスA350-900型機やボーイング787-8型機を国内線に投入。同年9月1日就航のA350が、新しい客室デザインコンセプトの第1弾となった。
A350の座席数は3クラス369席で、ファーストクラスが12席(2-2-2席配列)、クラスJが94席(2-4-2席)、普通席が263席(3-3-3席)。置き換え対象となるボーイング777-200型機(3クラス375席:ファースト14席、クラスJ 82席、普通席279席)と比べると、ファーストは2席減、クラスJは12席増、普通席が16席減となり、全体では6席減る。
全クラス全席に電源コンセントと充電用USB端子、個人用モニターを備え、機内インターネット接続「JAL Wi-Fiサービス」を無料で提供。地上走行を開始してから駐機場に到着するまで利用できる。映画などのビデオコンテンツは、途中で視聴を中断しても次回搭乗時に続きを楽しめるようにした。
客室は「日本の伝統美」を表現したデザインを採用し、手荷物収納棚(オーバーヘッドビン)は大型のものを備える。ファーストクラスはパーティションによる個室感のある空間や振動式のマッサージ機能が特徴。クラスJは位置や角度が調整可能な新機構のレッグレストを導入している。普通席の電源コンセントは前席の上側、充電用USB端子はモニター下と、使いやすい位置に配置した。
しかし、新制服着用開始となった2020年は、11代目制服を着て働く客室乗務員の姿を目にする機会がほとんどなかった。そこで、A350や777-300ERといった主要機材の機内で新制服がどのように見えるかを、写真特集で取り上げる。
第1回目はA350-900。弊紙創刊9周年を迎え、10年目最初の日である2月1日から不定期で掲載していく。第2回はこちら。
*写真は22枚。
*「写真特集・JAL 11代目CA新制服と主要機材」の記事一覧はこちら。
国内線ファーストクラス
クラスJ
普通席
関連リンク
日本航空
写真特集・JAL 11代目CA新制服と主要機材(全5回)
(2)長距離国際線飛ぶフラッグシップ 777-300ER編
(3)プレエコなくした国際線中型機 787-8 E12編
(4)足もと立体交差のビジネスクラス 787-9 E91編
(5)普通席もモニターと電源完備 787-8国内線仕様機
写真特集・JAL新制服着用開始
・11代目でパンツスタイル初採用
写真特集・JAL A350-900公開
(1)ファーストクラスはゆとりある個室風
(2)クラスJは新レッグレストで座り心地向上
(3)普通席も全席モニター完備
(4)大型モニター並ぶコックピットや落ち着いたラバトリー
JALのA350
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動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
・JAL A350那覇就航 羽田行き初便JL902便出発と離陸
・JAL A350 訓練飛行中の機内(ファーストクラス、成田→新千歳)
・JAL A350 成田離陸(機内から見た訓練飛行)
・JAL A350の機内(ファーストクラス→クラスJ→普通席)