米国運輸保安局(TSA)は現地時間6月5日、米国内を運航する旅客機への小型ナイフやゴルフクラブなどの持ち込みを許可するとした、今年3月に示した方針を撤回することを明らかにした。ロサンゼルス・タイムズやブルームバーグなど、複数の米メディアが報じた。
刃渡り6センチ以下の小型ナイフやゴルフクラブなど凶器となるスポーツ用品は、2001年9月11日に起きた同時多発テロ以降、機内への持ち込みが禁止されていた。
TSAは3月、これらの持ち込みを4月25日から許可すると発表。TSAのジョン・ピストール局長は、小型ナイフなどの持ち込み解禁理由について、爆発物などテロにつながる可能性がより高いものの検査に集中できるようにするため、と説明していた。
この決定に対して、米国の航空会社や客室乗務員の労働組合が反発。政府関係者や議員ら3000人以上に電子メールを送り、2週間前には現行規則を維持するよう求める145人の議員による署名がピストール局長宛に送られていた。
TSAの3月の発表については、日本国内の客室乗務員からも不安の声が挙がっていた。