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日本航空（JAL/JL、9201）は11月14日、ハワイ気分を機内で体験できる遊覧飛行「ハワイ気分周遊フライト」を羽田発着のチャーター便で実施した。1990年代に機内で開催していた「リゾッチャ」ビンゴを復活させ、客室乗務員も当時の制服を着用。およそ3時間のフライトで、ハワイ路線の機内食も提供された。機材は男性アイドルグループ「嵐」のメンバーを描いた特別塗装機「ARASHI HAWAII JET」（ボーイング787-9型機、登録記号JA873J）が投入された。
羽田空港を出発する「ハワイ気分周遊フライト」JL1801便を見送るJALのスタッフ＝20年11月14日 PHOTO: Kiyoshi OTA/Aviation Wire
JALは1954年2月2日に、羽田－サンフランシスコ線を北太平洋のウェーキとホノルル経由で開設。その後ハワイ路線は国際線の中でも最重要路線のひとつに位置づけられ、今年で就航66周年を迎えた。1990年代から2000年代にかけては、リゾート路線キャンペーン「リゾッチャ」を展開。機内でビンゴ大会などを開催しており、今回は当時の制服やイベントを再現することで、ハワイ気分を盛り上げた。
便名は「良いハワイ」にちなみJL1801便。羽田空港の搭乗口付近には、ハワイ路線に投入していた歴代特別塗装機のモデルプレーンや、当時のポスターなどが展示された。
飛行ルートもハワイにちなんだものになった。羽田の33番スポット（駐機場）を午前9時43分に出発後は、鳥取県の旧・羽合（はわい）町（現・湯梨浜町）、ワイキキビーチと姉妹浜提携を結んでいる和歌山県白良浜（しららはま）の上空を通過し、午後0時46分に羽田の40番スポットへ戻った。上空ではドリンク類とハワイ路線で提供している機内食が用意された。また、記念品として、搭乗証明書やリゾッチャのフェイスタオル、JALのハワイTシャツなどが、チェックイン時に手渡された。
スポットは出発と到着ともタラップ車を使う「沖留め」で、参加者は搭乗前や降機後にスマートフォンやデジタルカメラで機体を写真に収めていた。
「ハワイ気分周遊フライト」JL1801便で3種類のリゾッチャ制服を着用したJALの客室乗務員（同社提供）
羽田空港で横断幕を手に「ハワイ気分周遊フライト」の参加者を出迎えるJALのスタッフ＝20年11月14日 PHOTO: Kiyoshi OTA/Aviation Wire
今回のチャーターには販売数の7.5倍を超える応募があり、159人（幼児4人含む）が参加。パイロット2人と客室乗務員12人の乗員14人が、ハワイをイメージしたフライトに乗務した。リゾッチャの制服は、4人の客室乗務員が3種類のものを着用して華を添えた。
「ARASHI HAWAII JET」は、ハワイ就航65周年を記念して2019年5月22日に運航開始。3クラス239席（ビジネス28席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー190席）で、嵐のメンバー5人を機体にデザインした。新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響を受ける前は、ホノルル線を中心に国際線へ投入していた。今回は機材繰りの関係で、チャーター便への投入が決まった、
JALのハワイ路線は、8月から羽田－ホノルル線の臨時便のみ運航中で、一時帰国などのニーズに応えている。今年3月開始の夏ダイヤでは、ホノルル線を羽田と成田から1日2往復ずつ、ハワイ島コナ線を成田から1日1往復計画していた。10月開始の冬ダイヤでも、羽田発着の臨時便のみの運航が続いており、11月は月間2往復、12月12日から1月22日までの期間は10往復運航する。
新型コロナの影響で、航空各社は国際線を中心に大幅な運休や減便が発生。遊覧飛行は新たな収益源となってきており、全日本空輸（ANA/NH）では、ホノルル線専用機材である総2階建てのエアバスA380型機を使った遊覧飛行が人気。JALによると、12月にも羽田発着で今回と同様のチャーター便を計画しているという。
＊写真は44枚（提供写真22枚含む）。
ビンゴ大会が開かれた「ハワイ気分周遊フライト」JL1801便（JAL提供）
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