ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のLCCであるピーチ・アビエーション(APJ/MM)は11月1日、航空貨物の取り扱いを始めた。同じく傘下の全日本空輸(ANA/NH)、貨物事業会社ANAカーゴ(ANA Cargo)が航空貨物のコードシェア(共同運航)を実施するもので、1日の福岡発那覇行きMM283/NH9603便(エアバスA320型機、登録記号JA823P)が、ピーチによる航空貨物扱いの初便となった。
今回の貨物扱いは、ピーチの運航便の貨物スペースをANAカーゴが販売。エアバスA320型機の床下にある貨物室を使う。ピーチのA320は貨物コンテナの搭載に対応していないタイプのため、ボーイング737型機などと同じ「ばら積み」で、機側まで貨物コンテナで運ばれた積み荷を作業者が貨物室内に積み込んでいく。今回のコードシェアは貨物のみで、旅客は対象外となる。
A320は最大2トンの貨物が積めるものの、ピーチは到着から出発までの折り返し時間が短い。このため、ピーチの事業戦略室インフライト・貨物事業部の山内直樹部長によると、最大800キログラムに搭載量を抑えるという。
ANAカーゴの国内貨物販売部の尾田真・九州販売支店長は、「航空貨物需要は旺盛なものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による減便や運休で貨物搭載スペースがひっ迫している」と話す。今回の貨物コードシェアでは、生鮮品や野菜、肉、魚といった食料品、電子部品など、これまでもANAが運んできたものを扱うという。また、福岡からスタートしたのは、運賃とニーズで決まったという。
初便のMM283/NH9603便は乗客155人(幼児2人含む)に加え、生鮮品や生活雑貨などの貨物560キログラムを積み、福岡を午前10時33分に出発した。
ピーチの貨物扱いは、1日の福岡発那覇行きと札幌(新千歳)行きからスタート。那覇行きは1日2便、札幌行きは同1便で、12月からは「保税転送」と呼ばれる国際貨物の国内輸送区間を担う。
保税転送は、成田発着4路線を対象に12月1日開始。成田-関西線が1日3往復、札幌線が同2往復、福岡線が同4往復、那覇線が同3往復となる。2021年2月1日からは、国内貨物を拡充。関西発札幌行き(1日1便)、関西発那覇行き(同2便)、中部発札幌行き(同1便)でも貨物を扱う。
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