アイベックスエアラインズ(IBEX、IBX/FW)は夏ダイヤ最終日の10月24日、成田空港と小松空港を発着する5路線の運航を終了し、両空港から撤退した。成田は就航から18年6カ月、小松は約16年での撤退となった。冬ダイヤが始まる翌25日には鹿児島2路線を開設し、同空港への乗り入れを開始する。
—記事の概要—
・成田は4月に最終運航
・中部・伊丹から鹿児島へ
成田は4月に最終運航
IBEXは2002年4月18日に成田-仙台と札幌(新千歳)、伊丹の3路線を開設し、成田へ就航。成田路線が最も多かった2004年には広島と小松を含めた5都市から乗り入れていた。その後、伊丹は2009年3月31日まで、札幌は2010年6月30日まで運航し、2路線を運休した。撤退前は仙台と広島、小松の3路線を1日1往復ずつ運航していたが、中国から拡散した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、3路線とも4月8日を最後に運休となっていた。
同社が10月24日まで使用していた成田空港第1ターミナル(T1)の国内線カウンターは、翌25日からはピーチ・アビエーション(APJ/MM)が使用する。LCC専用の第3ターミナル(T3)からT1へ再移転するもので、24日はIBEXのカウンターはひっそりとする一方、ピーチのチェックイン端末などを運び込む作業が続いていた。
小松就航は2004年11月1日で、成田からの乗り入れを開始。2009年9月1日には仙台、2014年3月30日には福岡からも就航し、撤退まで3路線を運航した。新型コロナによる運休は成田線のみで、2路線は撤退まで1日1往復ずつ運航を続けた。
中部・伊丹から鹿児島へ
10月25日にIBEXとして初就航する鹿児島線は、中部と伊丹の2空港から乗り入れ、いずれも1日1往復ずつ運航する。中部-鹿児島線の運航スケジュールは、鹿児島行きFW89便は中部を午後2時50分に出発し午後4時25分に到着。中部行きFW90便は午後4時55分に鹿児島を出発し、午後6時10分に着く。
伊丹-鹿児島線の運航スケジュールは、鹿児島行きFW75便は伊丹を午後5時に出発し午後6時15分に到着。伊丹行きFW76便は午後6時45分に鹿児島を出発し、午後7時55分に着く。
IBEXは、旧フェアリンク(FRI/FW)として運航していた2001年4月1日から同年12月1日まで、広島西-鹿児島線を運航。前社時代を含めると19年ぶりの再就航となる。
仙台を拠点とするIBEXは、夏ダイヤでは成田と小松を含め12空港に乗り入れ、通常時は国内19路線を1日あたり30往復運航。いずれも全日本空輸(ANA/NH)とコードシェアを実施している。冬ダイヤでは鹿児島を含め11空港に乗り入れ、15路線を1日あたり30往復運航する。機材は旧ボンバルディアCRJ700型機(1クラス70席)を10機運航している。
運航スケジュール
成田-小松(10月24日まで)
FW24 小松(14:35)→成田(15:55)
FW23 成田(19:00)→小松(20:15)
成田-仙台(10月24日まで)
FW33 成田(16:00)→仙台(17:00)
FW34 仙台(17:30)→成田(18:30)
成田-広島(10月24日まで)
FW32 広島(13:50)→成田(15:25)
FW31 成田(17:30)→広島(19:10)
小松-仙台(10月24日まで)
FW61 仙台(09:55)→小松(11:00)
FW62 小松(14:35)→仙台(15:35)
小松-福岡(10月24日まで)
FW85 小松(11:30)→福岡(12:55)
FW86 福岡(12:45)→小松(14:05)
中部-鹿児島(10月25日から)
FW89 中部(14:50)→鹿児島(16:25)
FW90 鹿児島(16:55)→中部(18:10)
伊丹-鹿児島(10月25日から)
FW75 伊丹(17:00)→鹿児島(18:15)
FW76 鹿児島(18:45)→伊丹(19:55)
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