ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は、12月にも中部空港に就航する方針を固めた。中日新聞などが報じたもので、ピーチによると、現時点で何も決定していないという。近日中に正式発表する見込み。ピーチは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大以前から中部への就航を検討しており、国際線に投入予定だった人員や機材などのリソースを国内線の拡大に充てることで、就航が早まったとみられる。
*正式発表はこちら。
報道によると、札幌(新千歳)線を1日2往復、仙台線を1日1往復、それぞれ予定しているという。ピーチは本社がある関西空港を含め、那覇など国内6空港を拠点としている。中部から乗り入れを計画する2空港も拠点化しており、中部にも夜間駐機することで拠点化を計画する。
ピーチは冬ダイヤ初日の10月25日に、札幌-那覇と仙台-那覇の2路線を開設。拠点間の路線強化を図る。
中部空港に就航する国内LCCはエアアジア・ジャパン(WAJ/DJ)とジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の2社で、いずれも2019年9月に開業したLCC専用の第2ターミナル(T2)に乗り入れている。このうちエアアジアは12月5日付で全路線の廃止が決定。ジェットスターは4路線ある国内線のうち札幌線と鹿児島線を、冬ダイヤ期間の運休が決まっている。
ピーチの森健明CEO(最高経営責任者)は6月のAviation Wireの単独インタビューで、国内線の拡充を前倒しする姿勢を示していた(関連記事)。三大都市の1つである名古屋へ就航することで、新型コロナ後の国内線路線網を強固にする狙いがある。
関連リンク
ピーチ・アビエーション
中部国際空港 セントレア
正式発表
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