エアバス, エアライン, 官公庁, 機体 — 2020年10月11日 19:03 JST

A330-900航続距離延長型、EASA認証取得 最大離陸重量251トン仕様

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 エアバスは現地時間10月8日、A330-900(A330neo)型機の航続距離延長型がEASA(欧州航空安全庁)から認証を取得したと発表した。最大離陸重量(MTOW)を従来の242トンから251トンに引き上げた。

EASAの認証を取得したエアバスA330-900(A330neo)のMTOW251トン仕様=PHOTO: H. Gousse, master films/Airbus

 251トン仕様のA330-900は、航続距離を650海里(約1204キロ)伸ばすかペイロード(可搬重量)を6トン増やせ、飛行時間が17時間を超える路線も運航できるようになる。航続距離で見ると、242トン仕様は6550海里(1万2100キロ)だったが、251トン仕様は7200海里(1万3300キロ)になる。

 A330neoは、従来のA330-200と同サイズのA330-800(標準座席数3クラス220-260席、最大406席)と、A330-300の後継となるA330-900(3クラス260-300席、最大440席)の2機種で構成。ともにA350 XWBの主翼技術を取り入れ、ロールス・ロイス製新型エンジンのトレント7000と空力特性の改善で、1座席あたりの燃費を25%改善した。今回の認証取得により、A330-900は200トンから251トンまで幅広いMTOWのオプションを提供できるようになった。

 エアバスはA330-900の251トン仕様について、太平洋やアジア-欧州間などの長距離路線に適しているとしている。従来仕様とスペアパーツの共通性を99%維持し、構造補強とランディングギア(主脚)の適合でMTOWの増加に実現した。また、機首と主脚の変更により、オーバーホール(TBO)の期間を延長し、従来の10年間隔を12年に延長することで、整備コストを削減した。A330-800の251トン仕様は、2021年に認証を取得する見込み。

 251トン仕様のA330-900を最初に受領する航空会社は、フランスのコルセール(CRL/SS)になる。

EASAの認証を取得したエアバスA330-900(A330neo)のMTOW251トン仕様=PHOTO: A. Doumenjou, master films/Airbus

EASAの認証を取得したエアバスA330-900(A330neo)のMTOW251トン仕様=PHOTO: H. Gousse, master films/Airbus

A330-900(A330neo)MTOW251トン仕様のインフォグラフィック(エアバス提供)

関連リンク
Airbus
Corsair

A330-800、180分超の洋上飛行可能に EASAからETOPS取得(20年4月22日)
A330-800、初飛行成功 19年に型式証明取得へ(18年11月7日)
A330neo、EASAから型式証明 FAAも近日(18年9月27日)
型式証明取得目前のA330neo 写真特集・ファンボロー航空ショー2018(2)(18年9月1日)
エアバス、A330neo初飛行成功 初商業運航はTAPポルトガル航空(17年10月20日)

  • 共有する:
  • Facebook
  • Twitter
  • Print This Post