エアバスは現地時間10月8日、A330-900(A330neo)型機の航続距離延長型がEASA(欧州航空安全庁)から認証を取得したと発表した。最大離陸重量(MTOW)を従来の242トンから251トンに引き上げた。
251トン仕様のA330-900は、航続距離を650海里(約1204キロ)伸ばすかペイロード(可搬重量)を6トン増やせ、飛行時間が17時間を超える路線も運航できるようになる。航続距離で見ると、242トン仕様は6550海里(1万2100キロ)だったが、251トン仕様は7200海里(1万3300キロ)になる。
A330neoは、従来のA330-200と同サイズのA330-800(標準座席数3クラス220-260席、最大406席)と、A330-300の後継となるA330-900(3クラス260-300席、最大440席)の2機種で構成。ともにA350 XWBの主翼技術を取り入れ、ロールス・ロイス製新型エンジンのトレント7000と空力特性の改善で、1座席あたりの燃費を25%改善した。今回の認証取得により、A330-900は200トンから251トンまで幅広いMTOWのオプションを提供できるようになった。
エアバスはA330-900の251トン仕様について、太平洋やアジア-欧州間などの長距離路線に適しているとしている。従来仕様とスペアパーツの共通性を99%維持し、構造補強とランディングギア(主脚)の適合でMTOWの増加に実現した。また、機首と主脚の変更により、オーバーホール(TBO)の期間を延長し、従来の10年間隔を12年に延長することで、整備コストを削減した。A330-800の251トン仕様は、2021年に認証を取得する見込み。
251トン仕様のA330-900を最初に受領する航空会社は、フランスのコルセール(CRL/SS)になる。
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