札幌市と日本航空(JAL/JL、9201)傘下の北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)は10月9日、観光・産業・暮らしなどの分野に関する連携協定を締結した。札幌の観光促進や市が開くイベント、拠点の丘珠空港の利用促進などで協力していく。
協定の連携事項は、1)観光振興や産業振興の促進、2)地域振興の促進、3)安全・安心の暮らしへの取組、4)丘珠空港の利用促進。札幌観光や地域貢献、丘珠空港の活性化につなげる。
また、災害発生時に支援物資や人員を輸送するなど、札幌市の防災機能強化にも協力する。
丘珠空港は北海道エアシステムが拠点としており、函館と釧路、利尻の道内3路線と青森県三沢を結ぶ路線が発着している。10月27日からは女満別線を8年ぶりに再開し、PBB(搭乗橋)の新設を検討する作業も進められている。
札幌市中心部から北東約6キロに位置し、市内へのアクセスが良いものの、最寄りの市営地下鉄東豊線の栄町駅からは約1.5キロ離れており、連絡バスがない時間帯は徒歩で20分以上かかるといった、アクセス改善が長年進まない状況にある。
北海道や札幌市によると、空港の栄町駅側に隣接する全天候型スポーツ施設「つどーむ」北側にターミナルを移転する検討案もあるが、移動距離は約400メートル短縮されるものの、概算整備費用で23億円が必要になるなど、実現に及び腰な状態が続いている。
札幌市は夏季に季節便が丘珠へ乗り入れるフジドリームエアラインズ(FDA/JH)とも、9月3日に連携協定を結んでいる。
・FDA、札幌市と連携協定 丘珠空港を活用(20年9月7日)
・丘珠空港、PBB設置の検討設計業務入札 9月11日締切(20年8月25日)
・HAC、札幌-女満別8年ぶり再開へ ATR 2号機は受領延期に(20年8月18日)
・HAC、22年ぶり新機材ATR42就航 新型コロナで式典中止、初便は丘珠発釧路行き(20年4月12日)