日本航空(JAL/JL、9201)は、複数人が同一の仮想空間上にログインできる「マルチプレイVR(仮想現実)」を客室乗務員の訓練で活用し、10月13日から30日まで実証実験する。日本の航空会社では初導入となる技術で、出発前の機内準備に必要な動作や手順などを、個人とチームプレーで訓練する。
*実証実験の様子はこちら。
マルチプレイVRを使用した仮想空間では、最大で4人の訓練生が同時に訓練できる。訓練の様子は教官が録画やライブで視聴でき、モニター画面で確認。訓練生の動作や行動を視覚的に評価でき、理解促進と知識の定着を図る。
仮想空間では、通常通り着席した乗客に加え、座席の背もたれやテーブルを元に戻さない利用客も再現できる。仮想空間上の“乗客”への呼びかけなど、実際の旅客便に近い環境で適切な動作を身に付ける訓練もできる。このほかオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)や、ギャレー(厨房設備)の扉やカートを固定するラッチなども再現する。
使用するVR機器は持ち運びでき、場所や時間の制限を受けずに訓練できるようになる。
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日本航空
実証実験を公開
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