エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2020年9月28日 15:28 JST

ZIPAIR、CA訓練生ら機内清掃　間もなく旅客便、西田社長も参加

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　日本航空（JAL/JL、9201）の100％子会社で中長距離国際線LCCのZIPAIR（ジップエア、TZP/ZG）は旅客便の就航を控えた9月28日、成田空港で機内清掃を実施した。10月に初の旅客便となる成田－ソウル（仁川）線を就航する見通しで、初めての旅客を迎える準備を整えた。

ビジネスクラス「ZIP Full-Flat」を清掃するZIPAIRの客室乗務員訓練生＝20年9月28日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　成田空港の第1ターミナル16番駐機場（スポット）に駐機したボーイング787-8型機（登録記号JA825J）の機内を、同社の西田真吾社長や客室乗務員（CA）訓練生19人など、ZIPAIRの社員らで掃除。ビジネスクラスにあたる「ZIP Full-Flat（ジップ・フルフラット）」とエコノミークラス「Standard（スタンダード）」の座席のほか、オーバーヘッドビン（手荷物収納棚）をクロスを使用して拭き上げた。このほか、ギャレー（厨房設備）やラバトリー（化粧室）も清掃した。

　西田社長は「社員がやることはすべてやりたい」ことから、機内清掃に参加。CA訓練生とともに汗をかきながら、オーバーヘッドビンを拭き上げた。参加した理由を「会社でいちばん手が空いているので、参加させてもらっている」と笑いながら説明した。「チームを作る上で（共同作業が）必要」と述べ、「お客さまのお出迎えまでもう少し」と気を引き締めた。

　西田社長は初の旅客便となる成田－ソウル線について、早ければ10月中旬に開設できる見通しを示した。「ソウル線は日韓の航空当局の許認可が整っている」とし、今後は防疫所が入国の可否を判断するという。「いつ声がかかっても大丈夫なように準備している」と述べ、旅客便の早期就航に期待を寄せた。

　ZIPAIRは1路線目となる成田－バンコク（スワンナプーム）線を、5月14日に旅客便として就航する予定だったが、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響により旅客便が就航できないため、旅客機を使った貨物専用便として6月3日から週4往復で運航を始めた。

　2路線目の成田－ソウルは、7月1日から旅客便の運航を開始する予定だったものの、バンコク線同様、貨物便として9月12日に就航した。

　このほか、10月25日から始まる冬ダイヤ期間で、成田－ホノルル線も就航を予定している。週7往復（1日1往復）運航する計画で、FAA（米国連邦航空局）による運航許可と、エンジンが1基停止しても洋上飛行が一定時間可能な「ETOPS（イートップス）」の取得に向けた手続きが進行中で、すでに米国運輸省（DOT）が7月10日付で営業許可を出している。西田社長は9月12日に、ホノルル線は計画通り冬ダイヤ期間の就航を目指す考えを示している。