日本航空(JAL/JL、9201)の赤坂祐二社長は9月25日、ロンドンやニューヨークなどの長距離国際線に投入を予定している大型機エアバスA350-1000型機について、就航時期を現在計画している2023年度よりも遅らせる可能性を示唆した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、世界的な国際線需要の回復が2024年以降と予測されているため。一方で、国際線の路線網は現状を維持していく考えを示した。
25日にAviation Wireの単独インタビューに応じた赤坂社長は、現在の航空需要について国内線は「4連休は良かったが一進一退。来年いっぱいで(需要が)戻るだろう」と述べた。一方で、JALなど各国の航空会社などが加盟するIATA(国際航空運送協会)は世界の国際線需要が回復するのは2024年以降との見通しを示している。「国際線は読めない。IATAの想定と同じだが、もっと悪い想定もしている」として、需要回復までの期間が長期化した場合に備えていることを明らかにした。
JALは1990年代から主力機として運航してきた大型機ボーイング777型機を、エアバスの最新鋭機A350への置き換えを2019年から進めている。JALの確定発注は標準型のA350-900が18機、長胴型のA350-1000が13機の計31機で、このほかにオプション(仮発注)で25機購入する契約を結んでいる。A350-900は主に国内線用777-200の、A350-1000は長距離国際線用777-300ERの後継となり、現在はA350-900を6機受領済みで全機を国内線に投入。次世代フラッグシップとなるA350-1000は、2023年度以降の就航を計画していた。
ところが新型コロナの影響で国際線の旅客需要が大きく減退したため、A350-1000の就航は「できるだけ
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