エアライン, 空港 — 2020年9月12日 12:57 JST

ZIPAIR西田社長、ホノルル冬ダイヤ就航堅持 787でハワイへ

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 日本航空(JAL/JL、9201)の100%子会社で中長距離国際線LCCのZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)の西田真吾社長は9月12日、成田-ホノルル線は計画通り冬ダイヤ期間の就航を目指す考えを示した。12日に貨物専用便として開設した成田-ソウル(仁川)線も、早ければ9月中の旅客便就航を目指す。

成田-ホノルル線を計画通り冬ダイヤ期間に就航を目指すZIPAIR=20年9月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

フルフラットベッドになるZIPAIRの787-8の上級クラス「ZIP Full-Flat」=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ZIPAIRは、最初の路線となる成田-バンコク線の旅客便を5月14日に就航させる予定だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で延期となり、旅客機を使った貨物専用便を6月3日から週4往復運航している。バンコク線とソウル線ともに親会社のJALと貨物事業のコードシェア(共同運航)を実施しており、アジアから成田経由で北米へ向かう貨物を扱っている。西田社長によると、ソウル線の開設時期は燃油費の動向など採算性を考慮して決めたという。

 今後の目玉となるホノルル線は、ボーイング787-8型機で週7往復(1日1往復)運航する計画。FAA(米国連邦航空局)による運航許可と、エンジンが1基停止しても洋上飛行が一定時間可能な「ETOPS(イートップス)」の取得に向けた手続きを進めている。

 就航は10月25日開始の冬ダイヤ期間内を目指す。すでに米国運輸省(DOT)が7月10日付で営業許可を出しており、米国側との調整は順調だという。Aviation Wireの取材に対し、西田社長は「冬ダイヤ初日の時点で、我々の準備は済んでいる状態にしたい」と述べ、ハワイ州政府による外国人の受け入れ態勢が整い次第、旅客便を就航させる考えを示した。

 運航機材の787-8は2機を受領済みで、いずれもJALが運航していた機体。座席数は2クラス290席で、フルフラットシートを採用したビジネスクラスにあたる「ZIP Full-Flat(ジップ・フルフラット)」が18席、エコノミークラス「Standard(スタンダード)」が272席となる。

 一方、JALは8月からホノルル線の臨時便を運航中。ハワイへの赴任や在住者の一時帰国などが主な対象で、9月と10月は羽田発着とホノルル発関西行きを設定している(関連記事)。全日本空輸(ANA/NH)も成田-ホノルル線を10月に一部再開するが月内に2往復にとどまり、機材も2019年5月に就航させたエアバスA380型機ではなく、787-9を投入する(関連記事)。


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