ナビコムアビエーションと宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5月27日、航空機から発見した災害情報を地上の運航拠点や災害対策本部などにデータ化して送信する機能を共同したと発表した。ナビコムが「ヘリコプター用地図情報表示装置」の機能の一部として製品化した。
JAXAでは、「災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)」の研究開発を進めており、ナビコムと共同でヘリで発見した災害情報を機上で正確にデータ化するユーザーインターフェースの開発を進めてきた。
ナビコムはこのユーザーインターフェースを取り入れたヘリ用地図情報表示装置「NMS-01S」を製品化している。今回追加された新機能を用いることで、従来は航空無線による音声通信で伝達していた情報を、ヘリに搭載した地図情報表示装置から災害発生エリアや詳細内容をデータ化して送信し、地上の端末に表示できるようになった。
航空無線では正確なエリア情報を伝えることが難しかったことや、大規模災害が発生した場合は、多数のヘリコプターが同じ周波数を使って音声通信を行うため、通信の輻そう(混線)が発生することなどが課題となっていた。新システムでは、このような課題が解決できるとしている。
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