新千歳や旭川、釧路など北海道内7空港を運営する北海道エアポート(HAP)は9月4日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で打撃を受けた道内の観光事業を官民で支援する「HOKKAIDO LOVE! プロジェクト」について、エア・ドゥ(ADO/HD)の機体に同プロジェクトのロゴを掲出すると発表した。エア・ドゥが運航する全14機にデザインし、道内への誘客をアピールする。
ロゴを掲出するのは、エア・ドゥが運航するボーイング767-300型機6機と、737-700が8機の計14機。前方左側の乗客が乗降に使う「L1ドア」に、タテ18センチ、ヨコ37センチのデカールを貼付する。これまで767にはすべて貼り付け済みで、737には月内に修了する見込み。デカールをデザインした機体は8月29日から運航し、2021年3月31日まで運航する。このほか、機内では7月から「HOKKAIDO LOVE!」をピーアールする動画を放映している。
ロゴ掲出を発表した4日は、新千歳空港でHAPの蒲生猛社長とエア・ドゥの草野晋社長がロゴをデザインした機体(767-300ER、登録記号JA613A)をお披露目した。
同プロジェクトを進めるHAPの蒲生社長は「北海道にまた来たい、と思っていただけるようにアピールしたい」と述べ、来道者数の拡大に期待した。エア・ドゥの草野社長は「厳しい時期だからこそ“北海道の翼”として、今できる貢献を1つひとつ形にしていきたい」と語った。
「HOKKAIDO LOVE!」のロゴ掲出は、航空会社ではエア・ドゥが初めて。HAPによると、今後は日本航空(JAL/JL、9201)が機内でのムービー放映や機内誌での特集が決まっているという。JALは機体へのロゴ掲出はしない。
道内の観光産業は、新型コロナの感染拡大により来道者が減少するなど打撃を受けている。HAPと北海道、北海道観光振興機構の官民3者は6月17日からHOKKAIDO LOVE! プロジェクトを展開し、観光需要の回復を目指している。
同プロジェクトは統一ロゴを作製し、道内の観光産業をアピール。特設サイトや各種SNSで情報を発信している。また、航空各社や旅行会社と連携した誘客促進キャンペーンの展開や、道外や海外との相互誘客プロモーションにより、道内への誘客を図っている。
北海道庁観光局が公表している航空機と鉄道、フェリーを合わせた「来道者輸送実績の推移」によると、現時点で最新となる5月の来道者数は10万4800人で、前年同月比91.2%減と大きく落ち込んでいる。
関連リンク
HOKKAIDO LOVE! プロジェクト
北海道エアポート
エア・ドゥ
北海道エアポート
・北海道7空港、ターミナルから民営化 新千歳6月に一体運営、北海道エアポート(20年1月21日)
エア・ドゥ
・エア・ドゥ、羽田-札幌半減 2路線34便、8日から減便(20年9月1日)
・エア・ドゥと石屋製菓、「根強く北海道」合言葉に観光需要喚起(20年8月28日)
・エア・ドゥ、9月前半に追加減便 羽田-札幌は7往復に(20年8月24日)
・エア・ドゥ、冬ダイヤも羽田-札幌深夜便 20年度下期(20年8月18日)
・エア・ドゥ、8月後半に追加減便 羽田-札幌16便(20年8月11日)
・エア・ドゥ、お盆も追加減便 羽田-札幌など32便(20年8月3日)
・エア・ドゥと石屋製菓、北海道応援メッセージ募集(20年7月10日)
・エア・ドゥ、20年3月期純利益61%減 新型コロナ影響(20年6月1日)
・マスク着用は義務?要請? 国内航空会社11社に聞いた(20年5月30日)