エアライン, ボーイング, 企業, 機体 — 2020年8月21日 12:36 JST

機齢12年の777-300ER、部品取りに GE系が解体進める

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 ゼネラル・エレクトリック(GE)のグループ会社で航空機リースと金融を扱うGEキャピタル・アビエーション(GECAS)は、機齢が比較的若いボーイング777-300ER型機(MSN 35161、元登録記号VT-JEJ)を入手し、部品取りを進めている。同機はインドのジェットエアウェイズ(JAI/9W)が運航していた機体で、エンジンはGE90-115BLを搭載している。

米グリーンウッドに到着する元ジェットエアウェイズの777-300ER(GECASマテリアルズの動画から)

 GECASの関連会社で、機体パーツやエンジンなどのスペア部品を提供するGECASマテリアルズが手がける。同機はジェットエアウェイズが2008年1月に受領した機体で、機齢は12年。GECASマテリアルズによると、同社の在庫では最も若い機体だという。

 機体はこのほど、同社の解体施設がある米ミシシッピ州グリーンウッドに到着。部品取りが順次進められる。GECASマテリアルズは777-200の解体をすでに進めており、部品を提供している。

 旅客機はおおむね20年程度運航される。国際線で使われる大型機で就航から20年未満の機体が解体されるのは珍しい。

 777-300ERは2003年2月24日に初飛行。国内の航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)とANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)が導入しており、航空自衛隊が運用する現在の政府専用機「B-777」も777-300ERをベースにしている。

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GECAS Materials
Jet Airways

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