ANAホールディングス(ANAHD、9202)は8月19日、東京・下丸子の教育・研修施設「ANAトレーニング&エデュケーションセンター(ANATEC)」を31日で閉鎖すると発表した。2019年4月に運用を開始した羽田空港近くの総合訓練施設「ANA Blue Base(ABB、ANAブルーベース)」へ集約する一貫で、ANATECの跡地は長谷工コーポレーション(1808)に売却する。ANAHDによると、売却額は非公開。
*ANATEC閉所の様子はこちら。
ANATECは2000年4月に設立。敷地面積は約8500平方メートルで、人材育成や教育の拠点として活用してきたが、羽田空港周辺を中心とする各地に点在していたグループの訓練施設を集約するため、京浜急行の穴守稲荷駅近くにABBを建設した。
ANAHD傘下の全日本空輸(ANA/NH)は、2017年5月17日にANATECなど既存訓練施設を集約してABBを新設する計画を発表。敷地面積は約3万2800平方メートル、建物面積は約6万500平方メートルで、地上8階建てとなった。発表当時は「総合トレーニングセンター」と仮称していたが、社内公募でABBが選ばれた。
ANAHDによると、新型コロナウイルスの影響による収益悪化と今回の売却は関係していないという。2018年10月には、ABBの建設資金の一部に充てるグリーンボンド(環境債)を発行。100億円の10年債となっている。
ANATEC閉鎖に先立ち、6月30日には同施設に展示されていた創業時のヘリコプター「ベル 47D-1」の2号機(登録記号JA7008)を、安全や創業時の象徴としてABBに移設している。
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全日本空輸
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