ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)を中核とするルフトハンザグループは現地時間8月6日、グループ全体で従業員を2万2000人削減するなどの再建プログラムを発表した。このほか機材数を100機削減するものの、提供座席など生産性については新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡散前の水準を維持。2023年までに生産性を15%向上させる。
中国から拡散した新型コロナの影響により、ルフトハンザグループでも航空需要が急減している。グループでは、航空需要が新型コロナ前の水準に戻るのが早ければ2024年と予測。「ReNew」と命名した再建プログラムを実行する。
6月30日時点でのグループ従業員数は、前年同期比8300人減の12万9400人。このうち17%に当たる2万2000人の削減を計画する。また、グループの役員数も20%削減する。
機材はエアバスA380型機やボーイング747-8型機などを含め、グループ全体で720機以上運航。このうち100機の削減を計画する。機材は減らすものの、2024年の生産性は2019年の水準を維持し、2023年までに15%増やす。
ルフトハンザグループのカーステン・シュポアCEO(最高経営責任者)は「観光路線を中心に回復の兆しが見えてきた」としつつ、「長距離路線の需要はすぐに回復しない。大幅な事業再編は免れない」と危機感をあらわにした。
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Lufthansa Group
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