JALの21年度新卒採用、中止決定　パイロットは継続

　日本航空（JAL/JL、9201）は7月28日、選考を中断している客室乗務員と地上職（業務企画職）の2021年度新卒採用について、採用活動の中止を正式発表した。中国から拡散した新型コロナウイルスの感染拡大によるもの。すでに内定を通知した150人は採用し、自社養成パイロット訓練生と企画職の障がい者採用は継続する。

21年度新卒採用見送りを正式発表したJAL＝PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　JALグループは5月27日に、2021年度採用を中断すると発表。新型コロナの感染拡大が終息せず、影響の長期化懸念や、今後の事業計画の策定が困難な状況が続いていることから、採用中止に至った。グループ各社で中断している採用も中止する。

　JALは2021年度新卒採用で、グループ全体で約1700人の採用を予定していた。JAL本体は業務企画職の事務系40人程度と技術系50人程度、数理・IT系20人程度の約110人、パイロット訓練生を約80人、客室乗務員を約400人を採用予定だった。

　2010年1月の経営破綻後、JALは2011年入社から採用を取りやめた。その後、客室乗務員と業務企画職の地上職事務系は2013年から、業務企画職地上職技術系は2014年から、パイロット訓練生は2015年から採用を再開しており、9年ぶりの採用中止となった。

　大手2社のうち、全日本空輸（ANA/NH）を傘下に持つANAホールディングス（ANAHD、9202）は、5月8日に2021年度新卒採用を一時中断すると発表。7月10日にグループ全体の採用中止を正式発表した。

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