関西空港を運営する関西エアポートは7月27日、第1ターミナル(T1)の保安検査場前にある国際線出発口で自動化ゲートの運用を開始した。出発口での搭乗券確認を自動化することで、手続きの効率化による「ファストトラベル」の実現を目指すほか、検査員の負担軽減も見込む。
従来は、国際線保安検査場前にいる検査員に搭乗券を渡し、スキャナで読み込み後にゲートを通過していた。自動化ゲートの運用により、出発客自身が搭乗券をスキャンし、ゲートを通過して保安検査場に入る。
関空のT1 4階にある国際線出発口は1から3まで3カ所あり、27日から12ゲートすべてを自動化ゲートに更新した。出発口1と3は、すべての旅客が使えるゲートが4カ所ずつ、マイレージの上級会員などが利用できる「ファーストレーン」が1カ所ずつあり、出発口2には全旅客用のゲートが2カ所ある。
中国から拡散した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、国際線が大幅に減便となっていることから、現在は出発口1と2の運用を停止。出発口3のみが運用中で、27日からはファーストレーンを含めた5ゲートが自動化となった。
ファストトラベルは、IATA(国際航空運送協会)やACI(国際空港評議会)が提唱する取り組みで、空港での効率的な手続きを目指す。関空は大阪万博が開催される2025年までにT1の改修を計画しており、スマートレーンの増設などにより出発動線の大幅な変更を進める。
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