日本航空(JAL/JL、9201)のボーイング777-200ER型機では初の退役機(登録記号JA704J)が7月1日夜、羽田空港からビクタービル(米カリフォルニア州)へ向かった。JALの退役機は通常、機体のロゴなどを消した白一色の塗装“白塗り”で日本を離れるが、JA704Jは鶴丸塗装のまま羽田を離陸した。
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JA704JがJALに引き渡されたのは2003年5月28日。11機保有していた777-200ERのうち、最初の退役機になった。退役時の座席数は3クラス236席で、ビジネス42席(1-2-1席配列)、プレミアムエコノミー40席(2-4-2席)、エコノミー154席(3-4-2席)だった。2016年6月に登場したビジネスクラス「スカイスイートIII」は、フルフラットシートを斜めに配置する「ヘリンボーン配列」をJALでは初採用し、全席から通路へアクセスできる。
エンジンはGE製GE90-94Bを採用。羽田-バンコク線やシンガポール線など中距離国際線を中心に投入され、5月には羽田-札幌(新千歳)間の貨物専用便も運航した。また、2015年4月1日に羽田の格納庫で開かれたJALグループの入社式にも“列席”している。
JALは777の後継機として、エアバスA350 XWBを選定。確定発注は標準型のA350-900が18機、長胴型のA350-1000が13機の計31機で、このほかにオプション(仮発注)で25機購入する契約を結んだ。A350-900は主に国内線用777-200の、A350-1000は長距離国際線用777-300ERの後継となり、A350-1000は2023年度以降の就航を計画している。中距離国際線用の777-200ERは、同じビジネスクラス「スカイスイートIII」を搭載する787-9などで置き換え、運航コストや環境負荷の低減を図る。
JA704Jは、ビクタービル行きJL8132便として羽田の214番スポット(駐機場)から午後5時に出発予定だったが、トーイングカーによるプッシュバックで出発したものの、いったんスポットに戻った。整備作業が発生したとみられ、午後6時20分ごろ再出発し、C滑走路(RWY16L)から同35分ごろ離陸してビクタービルへ向かった。
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