エミレーツ航空(UAE/EK)は旅客型のボーイング777-300ER型機について、貨物機への一時的な転用を進めている。10機を対象に改修し、貨物需要の増加に対応する。
777のエコノミークラスの客室を貨物室に改修する。305席の座席を取り外し、最大17トンの貨物を追加搭載できるようにする。通常使用している旅客便床下の貨物室(ベリー)には、最大50トンの貨物を搭載する。
1機あたりの改修には640時間程度の作業時間が必要で、これまでに7機改修済み。7月中旬までに残り3機も改修する見込み。運航は貨物部門のエミレーツ・スカイカーゴが担う。
航空各社では、新型コロナの影響により旅客便の大量運休が発生している。旅客需要が急激に落ち込む一方で、マスクや防護服をはじめとする医療品やネット通販の商品など、貨物需要は落ち込んでおらず、増加傾向もみられる。航空各社では旅客機を使った貨物専用便の運航や、旅客機から貨物機への改修などにより需要増への対応を図っている。
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