エアバス・ヘリコプターズは、多用途双発ヘリ「H145」の新型となる5枚ブレード仕様の型式証明をEASA(欧州航空安全庁)から取得したことを現地時間6月19日に発表した。初号機の納入は今年夏以降を予定している。
今回の認証取得には、シングルパイロットと計器飛行方式、シングルエンジン・オペレーション(Cat.A/VTOL)、ナイトビジョンゴーグルなど、全機能が含まれる。エアバスヘリは米アトランタで開かれたHAIヘリ・エキスポ2019でH145を発表し、ローンチカスタマーと契約。これまでにスペインで中高度、フィンランドで寒冷地飛行テストを実施しており、南米最高峰の山、アルゼンチンのアコンカグア山頂に到達して高高度テストを成功させている。
5枚ブレードの採用により、最大離陸重量を3800キログラムに引き上げ、有効搭載量を機体の空虚重量と同等に改良。メインローターはベアリングのない新設計で、メンテナンス作業を容易にしたという。また、ローターの直径が小さくなり、従来よりも狭いエリアで運用が可能になる。
5枚ブレード仕様のH145は、FAA(米国連邦航空局)の認証は年内取得を予定しており、軍用機版は2021年に認可される見通し。
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Airbus Helicopters
エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン
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