中部空港(セントレア)の島内にあるボーイング787型機を展示する複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS(フライト・オブ・ドリームズ)」は6月12日に、体験型コンテンツの営業を約3カ月半ぶりに再開する。再開を2日後に控えた10日には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止に向けた取り組みを報道関係者に公開した。
案内を担当する係員はマスクのほか、飛沫防止のフェイスシールドを着用。カウンターなどには飛沫を防ぐ透明のパネルを設置し、対面時の飛沫感染を防止する。カウンターや展示エリアなど、行列ができる場所には、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離の保持)を確保する目印を2メートルおきに設置する。
来場者は入場時に手をアルコール消毒し、体温測定を受ける。37.5度以上の発熱があった場合は入場を断る。またマスクの着用も求め、着用していない場合は入場できない。
場内では、入場人数とコンテンツ体験者数を通常の半数程度に制限し、密状態を防ぐ。また密閉空間のコンテンツはカーテンや扉などを開放し、換気を心がける。入場者が直接触れる端末など、コンテンツ体験備品はアルコールで消毒し、子供が客室乗務員や整備士らの仕事をバーチャル体験できる「Airline Studio」(エアラインスタジオ)で着用する制服は、除菌消臭剤で清潔を保つ。
2018年10月12日にオープンしたFLIGHT OF DREAMSは、2019年8月30日に開業した愛知県国際展示場と、同年9月20日に供用を開始したLCC専用の第2ターミナル(T2)の中間に位置。787-8の飛行試験初号機「ZA001」(登録記号N787BA)を中心に、9種類の体験型コンテンツを提供する有料の展示エリア「Flight Park(フライトパーク)」と、飲食や物販などの13店舗が入居する、無料の商業エリア「Seattle Terrace(シアトルテラス)」で構成する。
4階建ての館内のうち、1階と4階が有料エリアとなる。フライトパークは新型コロナの影響により、2月29日から休業。FLIGHT OF DREAMSとつながるT2は、T2発着便の全便運休により4月10日から閉館している。同施設は隣接するT2の商業エリア機能も担っているため、シアトルテラスも同日から休業している。
12日からはフライトパークが営業を再開。またシアトルテラスの店舗のうち、スターバックスコーヒーやローソンなど4店舗も、営業時間を短縮し再開する。1階でボーイングのオフィシャルグッズを販売する「ボーイングストア」は、休業を継続する。
関連リンク
Flight of Dreams
中部国際空港 セントレア
オープン1周年で新コンテンツ
・中部空港FLIGHT OF DREAMS、累計来場160万人 オープン1周年、新コンテンツも(19年10月10日)
9月20日オープンのLCCターミナル
・中部空港、LCCターミナル供用開始 初便は発着ともジェットスター(19年9月20日)
T2発着便は全便運休
・中部空港、ターミナル内の営業時間短縮 LCC用T2は一時閉館(20年4月14日)
・エアアジア・ジャパン、全便運休6月末まで延長(20年5月19日)
18年10月オープン
・中部787施設「Flight of Dreams」オープン 一番乗りは前日夜(18年10月12日)
特集・中部787施設Flight of Dreams
商業エリア編 翼の下で食事できる スタバなど16店舗、シアトル再現(18年10月11日)
展示エリア編 9種類の体験型コンテンツ、コックピットも(18年10月11日)