ピーチ・アビエーション(APJ/MM)初の退役機となったエアバスA320型機の初号機(元登録記号JA801P)が、拠点の関西空港を離れてから間もなく1年になる。6月5日にはリース先への返却のため、4号機(A320、元JA804P、現F-WXAT)も離日。後継機への機材更新を進める。
元JA804Pは現在、製造元のエアバスに所属。同機は機体製造番号にちなみ、AIB5166便として午後0時30分過ぎに関空を出発し、返却先のシンガポールへ向かった。同機は今年に入って初めてのリース返却で、今後は1年間で5機程度の返却を計画する。
同機の出発を見送ったピーチの整備士だった男性社員は、やや寂しそうな表情で離日を見送った。男性社員が入社後に初めて整備したのが元JA804Pで、「故障も無くよく働いてくれた」とねぎらった。
元JA804Pは約8年のリース契約を終えて本来3月末にリース先に返却予定だったが、中国から拡散した新型コロナウイルスの影響により、返却がずれ込んだ。登録記号がフランス国籍を示す「F」ナンバーとなったため、ピーチのスタッフは整備できず、エアバスが認可した他社のスタッフが整備を引き継いだ。国土交通省への登録は、3月5日付で抹消されている。
ピーチは現在、エアバスA320型機を33機保有。このうち9機は2019年11月に統合を完了した旧バニラエアのA320で、ピーチ仕様に改修して運航している。元バニラ機は合計で12機を移管予定で、残りの3機も間もなくピーチの機材に加わる予定だ。後継機材はA320neoとA321LRで、いずれも年度内の受領開始を予定している。
初の退役機となった元JA801Pは、2019年5月3日の運航を最後に退役。同月31日付で抹消となり、同年6月10日には返却先のシンガポールへ向け離日した。
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元JA804P
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