日本航空(JAL/JL、9201)は6月2日、今年度の夏期賞与を前年度比で半減させる案を同社の労働組合に提示した。会社が厳しい状況に置かれていることや、納税猶予など国や関係先から支援を得ていることから、基本給1カ月分が妥当と判断した。
JALは新型コロナウイルスの影響で国際線の9割、国内線の7割が運休・減便する事態になっており、納税猶予のほかに空港使用料の支払い猶予や空港ビルの賃料減免などの支援を受けている。社員の賞与は、夏と冬に基本給2カ月分ずつ、期末は営業利益に連動した額となるが、業績が悪化していることから夏期は半減させる。
2010年1月に経営破綻し、賞与の支払い再開後でみると2011年夏期以来の水準になる。また、役員は報酬の自主返納をすでに実施している。グループ会社も半減となる見込み。
ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)も、5月に今夏の一時金を例年の半分に減額する方針を組合側に提示した。
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日本航空
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