コロンビアのアビアンカ航空(AVA/AV)を傘下に持つアビアンカ・ホールディングスは現地時間5月10日、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の適用を、ニューヨークの連邦破産裁判所に申請したと発表した。中国から拡散した新型コロナウイルスの影響による運航停止で、売上高が激減したことが響いた。運航は継続し、コロンビア政府と資金支援に向けた協議を継続する。
アビアンカ航空は新型コロナウイルスの影響で、3月中旬から定期旅客便の運航を停止。連結売上高が80%以上減少し、手元資金を大幅に圧迫している。今後、再生計画を策定し、交渉を進める。
同社の従業員は、中南米全体で2万1000人以上で、このうちコロンビア本国は1万4000人以上。雇用を維持する一方、機材の発注などにより債務を再構築する。
アビアンカ航空は1919年に設立。現在は26カ国75都市に就航し、1日に700便運航している。2013年11月には、ニューヨーク証券取引所に上場している。
航空連合は、全日本空輸(ANA/NH)などが加盟するスターアライアンスに所属。2015年10月にはANAとのコードシェア(共同運航)を開始し、アビアンカ航空が運航する米国路線にANAの便名を付与している。
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