IHI(7013)の子会社IHI検査計測(IIC、神奈川県横浜市)は、空港など不特定多数の人が利用する場で、発熱している人を自動通知するシステム「FeverCheck」を4月20日から販売する。AI(人工知能)による顔認識機能により、対象者の体表面温度のみを非接触で測定できる。
FeverCheckは、歩行者を止めることなくAIで人間の顔を特定し、複数の人の体表面温度を非接触で同時測定できるスクリーニングシステム。発熱などで体表面温度に異常がある人が通過すると、オペレーターにリアルタイムで通知する。オフィスや商業施設、学校、ホテル、空港、駅、イベント会場など、不特定多数の利用者が入場する屋内でスクリーニングを効率的に実施できるという。
測定範囲は30℃から45℃で、設営にかかる時間は20分程度。キャリーバッグに測定機器を収められる。
IICは、税関や空港のX線検査装置などのセキュリティー機器を納入してきた実績がある。中国から拡散した新型コロナウイルスなど、感染流行下で検査対象者に負荷をかけずに異常体温をスクリーニングするシステムは、接触による感染リスクを大幅に低減することが期待される。
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