4月12日夜、全日本空輸(ANA/NH)の福岡発伊丹行きNH430便(ボーイング737-800型機、登録記号JA64AN)が愛媛県松山市の南南西約30キロ付近の上空約2万7000フィート(約8200メートル)を飛行中に機体が急に揺れ、客室乗務員1人がけがをした。国土交通省航空局(JCAB)は13日、けが人が出たことから「航空事故」に認定した。乗客にけがはなかった。
ANAによると、NH430便は乗客20人(幼児なし)と乗員6人(パイロット2人、客室乗務員4人)を乗せ、福岡を定刻より10分早い12日午後7時に出発。伊丹には24分早着となる午後8時11分に到着した。離陸から約18分後の午後7時29分ごろ、シートベルト着用サイン消灯中に機体が急に揺れ、後方ギャレー(厨房設備)付近にいた客室乗務員1人がバランスを崩して転倒し、骨盤の一部を骨折するけがをした。
同便はANAと同じくANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下で、地方路線を担うANAウイングス(AKX/EH)の運航便。けがをしたのは同社の客室乗務員だった。伊丹へ到着後に機体を点検したところ、機体に不具合はなかったという。
ANAグループでは、2019年8月15日にANAの羽田発北京行きNH963便(787-8、JA808A)が、北京首都国際空港の北東約140キロ付近の上空約1万8000フィート(約5500メートル)を飛行中に機体が急に揺れ、乗客2人と客室乗務員2人の計4人がけがをした。また、同年11月13日には、中近距離国際線を担うエアージャパン(AJX/NQ)が運航する成田発成都行きNH947便(767-300ER、JA623A)が、成都双流国際空港の東約170キロ付近の上空約2万8000フィート(約8500メートル)を飛行中に機体が急に揺れ、乗客1人がけがをしている。
ANAウイングス
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