全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は4月1日、アバター(分身)を社会インフラとして活用する事業会社「avatarin(アバターイン)」を設立した。ANAHDがスタートアップ企業を立ち上げるのは初めて。CEO(最高経営責任者)には、ANAHDでアバターの事業化に取り組んできた深堀昂氏が就いた。
ANAHDで新規事業開発を手掛ける「デジタル・デザイン・ラボ」では、2018年にアバタープロジェクトを正式に立ち上げ、実証実験を開始。2019年に、事業化に向けてアバター準備室を設け、事業会社を設立した。資本金は資本準備金を含めて2億円で、本社は東京・日本橋に置いた。
今後はアバターサービスプラットフォーム「avatarin(アバターイン)」の研究開発や運用、ANAHDが開発し2019年10月に発表した遠隔コミュニケーションアバター「newme(ニューミー)」の開発や販売などを手掛けていく。
パートナー企業との連携や資金調達なども強化し、新型コロナウイルスへの対応として、医療施設などへのnewmeの優先提供などにも取り組む。
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avatarin株式会社
全日本空輸
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