日本航空(JAL/JL、9201)は4月1日、客室乗務員など運航に携わる社員が新制服の着用を開始した。7年前の2013年6月以来のリニューアルで、客室乗務員は11代目、地上係員(グランドスタッフ)が7代目となり、パイロットと整備士、グランドハンドリング(グラハン、地上支援)スタッフの制服も同時に一新した。
客室乗務員と地上係員の新制服は、新しいスタイルも採用。客室乗務員女性用はワンピースに加えてパンツスタイルを初めて採用し、地上係員女性用はジャケットとスカート、パンツスタイルに加えてワンピースを初採用した。
—記事の概要—
・客室乗務員・地上係員
・パイロット・整備士・グラハン
客室乗務員・地上係員
新制服は、2019年7月23日にお披露目。客室乗務員と地上係員の新制服は、ファッションブランド「EZUMi」のデザイナーで、クリエイティブディレクターの江角泰俊さんがデザインした。「ハイブリッド・モダン・ビューティー」をテーマに、「洗練されたハイブリッドビューティー」「ハイブリッドが生み出す、現代的な美しさ」を表現したという。
客室乗務員の新制服は、利用者の意見を2019年1月から1カ月間募り、デザインをまとめていく際に参考にしたという。客室乗務員を含むいずれの職種も、これまでの10代目制服の良さを継承しつつ、動きやすさや快適性を向上しながら、新しいデザインを取り入れた。
女性用ワンピースとパンツスタイル、男性用、エプロンで、このほかに客室の責任者となる白いジャケットの先任客室乗務員用を用意。異なる素材を組み合わせるデザイン手法「ハイブリッド」で、機能性や着心地を高めた。ボタンなどにJALのブランドカラーである赤を配した。
スカーフは大判化し、曲線と直線を融合させたデザインを採用。10代目制服と同じく、JALグループ各社で異なる色のものを着用する。
地上係員の新制服は、女性用ジャケット・スカート、パンツスタイル、ワンピース、男性用。ジャケットはインチャージ(責任者)用を新たに用意し、空港で目立つ白に近いグレー系を採用した。鶴をイメージした曲線的フォルムでエレガントさを表現しつつ、さまざまな動きでも美しい所作を維持できるよう工夫したという。
このほかにラウンジスタッフ用、接遇スタッフ用を用意。ラウンジ用はやわらかいピンクベージュにノーカラーのダブルのジャケット、接遇用は特別感を醸し出すクリームベージュに、テーラードカラーのダブルのジャケットで、フォーマルさを演出した。
パイロット・整備士・グラハン
パイロット用の制服は、男女共用が従来のデザインを踏襲しつつ、動きやすさを重視して改良。新登場の女性専用はジャケットをシングルボタンとし、これまでのネクタイからスカーフに変更した。スカーフの図柄は、客室乗務員や地上接客部門と同じく、江角泰俊さんのデザインとなる。
整備士のカバーオールとグラハンスタッフの作業着は、デサントジャパンがデザイン。スポーツウェアで培われた機能性を生かし、立体的でスタイリッシュなシルエットを実現したという。整備士のカバーオールは管理職は赤、一般職は青のラインが入る。
グラハンはカバーオールに加え、セパレートタイプの作業衣と、酷暑対応としてポロシャツを導入する。
雨衣や防寒衣などのアウター類は、JALとコラボレーションを実施しているモンベルのものを両職種とも採用。整備士用はブラック、グラハン用はレッドと、さまざまな職種のスタッフが行き交う機側でも視認性を高めた。
*写真は18枚。
*旧制服最終日の記事はこちら。
関連リンク
日本航空
写真特集・JAL新制服
(1)CAはパンツスタイル初採用11代目(19年7月27日)
(2)ワンピース初採用の地上係員7代目(19年8月2日)
(3)パイロットは女性専用が初登場(19年8月4日)
(4)整備士・グラハンはデサントとモンベル(19年8月5日)
(5)夏の沖縄はかりゆし着用(19年8月9日)
2013年6月から2020年3月まで着用の制服
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JALの制服
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