エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2020年3月26日 13:55 JST

那覇空港、第2滑走路オープン　JTA機長「違う空港みたい」

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　那覇空港の第2滑走路が3月26日朝、供用を開始した。これを記念して、那覇を拠点とする日本トランスオーシャン航空（JTA/NU）は沖縄県内の地元関係者を招待し、上空から視察する「第2滑走路オープン記念視察飛行」を実施した。若手社員の発案によるもので、第2滑走路を低空で通過する「ローパス」も行われた。

那覇空港の第2滑走路上空を通過するJTAのオープン記念視察飛行の機内から見た新管制塔＝20年3月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　那覇の第2滑走路は2700メートル×60メートルで、2013年4月に事業化が決まり、2014年1月に着工した。従来から運用している第1滑走路（3000メートル×45メートル）の沖合いを埋め立てたもので、総事業費は約2074億円。年間発着回数はこれまでの13.5万回から24万回に拡大した。

　第2滑走路の運用開始により、第1は主に離陸、第2は着陸と使い分ける。第2の運用開始に先立ち、今年1月15日からは新管制塔の運用がスタートした。

　JTAによる視察飛行のNU8002便には、沖縄のシンボルである首里城再建の機運を盛り上げようと、1月29日に同社が就航させた特別デザイン機「首里城ジェット」（ボーイング737-800型機、登録記号JA08RK）を使用。県や空港、県内財界などの関係者ら82人を乗せ、那覇を午前7時43分に出発した。

　第1滑走路から離陸後は、第2滑走路付近を旋回。着陸1番機となったスカイマーク（SKY/BC）の中部発那覇行きBC549便（737-800、JA737Y）の着陸を見届けた後、上空をローパスして午前8時57分に那覇へ戻った。第2滑走路への着陸は4番目となった。

那覇空港で第2滑走路オープン記念視察飛行を見送るJTAの社員＝20年3月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JTAのオープン記念視察飛行の機内から見た第2滑走路（手前）と同滑走路へ進入する着陸1番機のスカイマークBC549便＝20年3月26日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　JTAの青木紀将社長は、「2本目の滑走路は沖縄県民の悲願であり、沖縄観光の転換点。運用が柔軟になり、容量が拡大した。新型コロナウイルスが収束した後には、東南アジアへの国際チャーターを積極的に実施したい」と語った。

　今回の視察飛行は若手社員が発案したという。「開催は正直悩んだが、招待者からの参加意思表明が後押ししてくれた。県民の喜びを分かち合おうと、若手を中心に全社で取り組んだ」と話した。

　視察飛行の操縦は、JTAの郡山大作機長と野田昭洋機長が担当。コックピット左席に座る運航責任者「PIC（Pilot in Command）」を務めた郡山機長は、「違う空港のようだった」と第2滑走路へ着陸した感想を話し、上空では管制と決めたルートを飛ぶことに専念し、ローパス時は新管制塔が見えやすいよう心掛けたという。野田機長も「全然違う空港のように感じた」と感想を述べ、着陸時に第1滑走路と異なる感覚については、「徐々になじんでいくと思う」と話した。

＊写真は22枚、動画1本。