全日本空輸(ANA/NH)は、客室乗務員の6割に当たる約5000人を対象に、一時帰休させる方針を固め、労働組合に提案した。日本経済新聞が3月19日午後6時に電子版で報じたもので、会社側は事実関係を認めた。中国から拡散した新型コロナウイルス(COVID-19)の影響によるもの。ANAによると、パイロットや整備士など客室乗務員以外の職種は、現時点で一時帰休の予定はないという。
休業は1人当たり数日程度になる見込みで、期間は最長1年間を想定。開始時期は組合側と協議する。ANAには約8000人の客室乗務員がいるが、フルタイムで働いている約5000人が対象になる。
ANAの国際線は、夏ダイヤ初日の29日から4月24日までの27日間で、計画している72路線のうち、57%に当たる58路線2630便の運休や減便を決定。羽田-ミラノ線など新路線開設も延期が決まっている。
新型コロナの影響で、英国では地域航空会社フライビー(BEE/BE)が現地時間3月5日に経営破綻。新型コロナの影響前から経営状態が悪化していたが、資金調達が不調に終わったことに加えて、需要減少が決定打になった。
また、海外では総2階建ての超大型機エアバスA380型機の運航を一時取り止めるなど、運休や減便とともに機材の小型化が進んでいる。ANAはA380の3号機(登録記号JA383A)を4月に受領し、6月1日からA380を成田-ホノルル線週14往復全便に投入する計画だが、同社によると19日時点で見直しは予定していないという。
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全日本空輸
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