全日本空輸(ANA/NH)は3月16日、成田-ウラジオストク線を週2往復で開設した。ANA初のロシア路線で、夏ダイヤ初日の29日からは週3往復に増便する。
機材はエアバスA320neo(2クラス146席:ビジネス8席、エコノミー138席)で、運航日は月曜と金曜。運航スケジュールは就航初日となる月曜の場合、ウラジオストク行きNH883便が成田を午前11時に出発し、午後2時15分に着く。成田行きNH884便は、午後3時15分にウラジオストクを出発し、午後4時25分に到着する。夏ダイヤでは水曜を加え、週3往復に増便する。
16日のウラジオストク行き初便NH883便(A320neo、登録記号JA217A)は、乗客40人(幼児1人含む)を乗せ、成田を定刻より10分早発となる午前10時50分に出発し、ウラジオストクには16分早着の午後1時59分に到着した。乗客のうちビジネスクラスは4人で、残り36人がエコノミークラスだった。
初便の乗客には、搭乗口でオリジナルのトートバッグや、ロシア製ホフロマ塗りスプーンなどの記念品が地上係員から手渡された。一方で、中国から拡散した新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、就航記念イベントは中止となった。
ANA執行役員の石田洋平成田空港支店長は、初便について「2月下旬までは往復とも満席だった」と予約状況に触れ、新型コロナウイルスの影響で実際に搭乗する人が激減したとの見方を示した。
ANAを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、2022年度までの中期経営計画で国際線未就航地「ホワイトスポット」への進出を掲げ、ロシアや中東、アフリカ、南米を候補に挙げている。政府がロシア国民に対する短期滞在ビザの発給要件を2017年1月に緩和し訪日需要が旺盛だったことや、ウラジオストクは日本からの飛行時間が約2時間半と近く、需要の伸びが期待できると判断した。
成田-ウラジオストク線は28日までの冬ダイヤ期間中、ロシアのS7航空(SBI/S7)とアエロフロート・ロシア航空(AFL/SU)の2社が便を設定。2月28日には日本航空(JAL/JL、9201)が週3往復で開設済みで、29日開始の夏ダイヤから週7往復(1日1往復)に増便する。JALは737-800(2クラス144席:ビジネス12席、エコノミー132席)を使用している。
運航スケジュール
成田→ウラジオストク(3月16日から28日)
NH883 成田(11:00)→ウラジオストク(14:15)運航日:月
NH883 成田(11:10)→ウラジオストク(14:25)運航日:金
ウラジオストク→成田(3月16日から28日)
NH884 ウラジオストク(15:15)→成田(16:25)運航日:月
NH884 ウラジオストク(15:40)→成田(16:50)運航日:金
成田→ウラジオストク(3月29日以降)
NH883 成田(10:10)→ウラジオストク(13:30)運航日:月金
NH883 成田(12:10)→ウラジオストク(15:30)運航日:水
ウラジオストク→成田(3月29日以降)
NH884 ウラジオストク(14:35)→成田(15:50)運航日:月
NH884 ウラジオストク(16:30)→成田(17:45)運航日:水
NH884 ウラジオストク(14:45)→成田(16:00)運航日:金
関連リンク
全日本空輸
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JAL就航当日の記事
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JALウラジオストク就航の動画(YouTube Aviation Wireチャンネル)
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